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自然動物園ぶろぐ
サイチョウの『ナナ』が死亡しました
3月17日に、サイチョウの『ナナ』が死亡しました。
あまりに突然のことで現実とは思えない、というのが私の正直な気持ちです。
前日まで、むしろ当日の午前中までいつも通り過ごしていたのですが、午後に様子を見に行ったところすでに地面に横たわっており、そのまま眠るように息を引き取りました。
ナナは1994年11月12日に当園に来園しました。
誕生日は分かりませんが来園した日から考えると少なくとも26歳以上の年齢です。
もしかすると親子2代にわたってナナをご覧になった方もいたかもしれません。
寿命は30年くらいと言われていますが、まだまだ元気な様子だったのでこれからも一緒にいられると思っていた矢先の出来事でした。
※このあと解剖結果についてお話しします。
苦手な方はご注意ください。
園で死んでしまった動物は、何が原因で死に至ってしまったのか、獣医さんに解剖していただいて、その理由を調べます。
ナナも例外ではなく、解剖して調べていただきました。
結果、肝臓の表面に斑点のようなものが見られたこと、心臓やその周囲の血管が固くなっていたことの2点が見受けられました。
詳しい死因については現在検査の結果待ちですが、おそらく心臓の疾患によるものではないかと推測されます。
ただ、上記の2点もわずかな変化であり、他の臓器もとてもきれいな状態で、不謹慎だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが私個人としては「ナナにとって良い状態で飼育できていたのかな」と嬉しく感じた場面でもありました。
「なでてほしい」と言わんばかりに隣にトコトコ歩いてきたり、くわえたエサを私の顔まで持ってきてプレゼントしてくれたりしたナナ。
私が働き始めてからずっと一緒に過ごしてきた、いわば相棒だったので寂しい気持ちでいっぱいですが、これからは檻のない広い空を思いきり飛びまわりながら、自然動物園を見守ってほしいなと思います。
ナナをはじめ、休園中に皆さんと動物たちとのお別れが続いてしまい私たち職員も非常に残念で仕方がありませんが、皆さんが楽しい時間を過ごせるよう引き続き頑張っていきますので、これからも自然動物園をどうぞよろしくお願いいたします。
(R)
2021年03月22日