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自然動物園ぶろぐ
動物用語ゼミナール
以前のぶろぐで、動物業界で伝わる業界用語についてご紹介させていただきましたが、今回は動物に関する、ある2つの言葉を皆さんにご紹介してみたいと思います。
動物について、もっと詳しくなりましょう!笑
(動物業界用語のぶろぐはこちら)
その言葉とは『適応放散(てきおうほうさん)』そして『収斂進化(しゅうれんしんか)』です!
うーんかなり難しそうな言葉ですね…
それではどういう言葉なのか、解説していきます!
『適応放散』とは、先祖が同じだった動物が周りの環境に合わせて多様な姿・形へと進化していくことをいいます。
例えば、かつて地上を移動するのみだった恐竜が、体が大きくなったり、翼が生えて空を飛べるようになったり、魚のようなヒレができて水中で泳げるようになったりしました。
さらに、鳥が住んでいる地域やエサによって、彼らが持つクチバシは様々な大きさ・形へと進化していきました。
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(↑自然動物園の四天王?笑)
これらが『適応放散』です。
そして『収斂進化』とは、分類学上は全く異なる生き物にもかかわらず、似た環境に住んでいることで似たような体の仕組みをもつことです。
例えば、当園にもいるオオアリクイ。
オオアリクイは中南米に生息している動物ですが、遠く離れたアフリカに生息し、分類上も遠い種類であるツチブタという動物もアリクイと同じようにアリを食べている動物です。
その結果、両者ともに細長い顔、強力な爪、長い舌、というアリを食べるのに適した特徴を持つようになりました。
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これが『収斂進化』です。
さて、今日の授業はここまで。
皆さんまた一つ賢くなりましたね!!笑
長い時間をかけて進化していった生き物たち。
今回の内容は少し難しいことばかりだったかもしれませんが、たまには何億年という生き物の歴史に思いをはせてみませんか?
(R)
2018年11月23日