公益財団法人 えどがわ環境財団

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自然動物園SHIZEN ZOO

2025年03月の自然動物園ぶろぐ

ワタボウシタマリンに赤ちゃんが誕生しました!

2025年2月16日(日)にワタボウシタマリンの「コニちゃん」が出産しました!

 

今回の出産は紆余曲折があり、担当者も朝からドタバタしてしまいました( ゚Д゚)

4月から担当になったばかりで今回の出産が初めての経験だった担当者。

お腹の大きさから出産予定は2月の下旬くらいかなと思っていたのですが、

当日の朝、獣舎に行くとなんと!コニちゃんの娘の「コメル」が1頭の赤ちゃんを背中に乗せていました。一瞬パニックになった担当者・・・。

意外とコメルはしっかりと背中に乗せてくれていたので少し安心したのですが、

いつもコニちゃんは2頭から3頭産んでいたので、他にも仔(動物の子は「仔」と表記します。※以下、同様とします。)がいないか確認しました。

 

しばらく観察しているとコニちゃんが自分からコメルの背中にいた赤ちゃんを抱き寄せて自分の背中に乗せていました。

その後、2頭目が産まれていないか何度も確認した担当者。しかし赤ちゃんは確認できず、コニちゃんも動きが軽快になり食欲もあったので今回の出産は1頭ということで落ち着きました。

コニちゃんにとっては1頭のみの出産は初でした。

(ワタボウシタマリンは多くが双子での出産ですが、1頭や3つ子の場合もあります。)

 

  出産した次の日の様子

 

 

ワタボウシタマリンは家族群で生活をして群れで生まれた仔たちは母獣(動物の母親は「母獣」と表記します。※以下、同様とします。)だけでなく父獣(動物の父親は「父獣」と表記します。※以下、同様とします。)やその時にいる兄妹たちも一緒に子育てを手伝います。

 

今回はいつも子育てを陰ながらサポートしてくれていた父獣の「サント」が去年の10月に急死してしまい、一緒に同居している娘と息子は一番下の兄妹なのでヘルパーの経験がありませんでした。

コニちゃんの他に子育てを手伝える個体がいないのが不安でしたが、

今回の出産で仔が1頭だったこと、「コメル」が背中に乗せていたことなどもあって

今のところコニちゃんが子育てをしているので少しほっとしている担当者です!!

 

赤ちゃんもしっかりと背中にしがみついています。自分で背中から胸の方にきたり、

最近は目を開けていたり起きている回数、時間も多くなってきました。

 

 

 少し頭を持ち上げています。

 

 

 

今回は1頭の出産でした。         目を開けている時間が多くなりました。

 

   子育て中のコニちゃん

 

 

頑張りすぎは良くないのでたまに仔どもたちに子育てをお手伝いさせて欲しいなあ

と思っていたのですが、1週間後の2月24日に息子の「コラ」が仔を背中に乗せている

のを確認できました。また、2週間後の3月2日には娘の「コメル」も再び仔を背中に乗せていました。ヘルパーの経験をすることによって自分たちの子育てのときにその経験が役に立ちます。

コラもコメルも子育ての手伝いは今回が初めてで出来るかなぁと心配していたのですが、周囲の心配をよそに2頭とも母獣のコニちゃんを助けています。優秀な兄妹です(^_-)-☆

 

まだまだ子育ては始まったばかりなので、温かく見守っていただけると嬉しいです。

子育てに奮闘中の家族と可愛い赤ちゃんにぜひ会いに来てくださいね!!

 

 

 

                                   (A)

 

 


2025年03月10日

器用に食べます‼

動物の餌の食べ方は動物種によって違い、

自然動物園にいる動物たちも持って食べたり、ついばんで食べたりと様々です。

今回リスザルはどのように食べているのかを紹介したいと思います。

 

リスザルは前肢(手)で餌をつかみ持って食べます。

 

 

そのため餌の野菜や果物は持ちやすい大きさに小さく切って与えていて、

色々な種類の餌の中から好きなものを選び、しっかりとつかみ食べています。

 

指の数は私達、人間と同じで5本あります。

前肢(手)・後肢(足)とも5本ずつあり、上手に餌や木をつかむことができます。

よく見ると爪があるのですがわかりますか?

 

手の甲は毛で覆われていますが、手のひらには毛はなく、

指先は少しぷっくとしていて指紋もあり人間と似ていますね。  

  

 

餌を食べているところを見たい‼という方は、

開園後すぐの時間が見られるチャンスが多いと思います。

実際に食べている姿をぜひ見にきてください。

 

(O)


2025年03月07日

金魚とフナって何が違うの

皆さんは人生において、一度くらいは金魚を飼育したことはありませんか?

 

ペットショップで購入したり、金魚すくいなどで取ってきたりと

きっかけはいろいろだと思いますが、日本人にとって金魚とは、とても

身近な生き物です。 

 

そんな金魚ですが、

 

『金魚ってフナに似てない?色が違うだけ?』と感じたことはありませんか?

身近な生き物『金魚』のお話です。 

まずは金魚に似ているフナについてです。

 

 

鮒(フナ)とは

 

 

コイ目コイ科フナ属に属する魚です。

日本の湖や池、沼などの淡水域に生息する魚です。

フナの種類には

ゲンゴロウブナ・ギンブナ・キンブナ・ナガブナなどがいます。

写真の個体は当園で飼育しているギンブナです。 

 

その中でフナの突然変異個体の『ヒブナ』という種類がいます。

ヒブナとは本来グレー色の鱗がオレンジ色になった個体です。

 

 

金魚(ワキン)とは

 

 

コイ目コイ科フナ属に属する魚です。 

金魚の品種は日本だけでも30種類以上いると言われています。 

世界の品種も合わせると100種類以上いると言われています。 

写真の個体は和金(ワキン)という種類で

  

金魚の基本型の魚です。

 

金魚のルーツはフナの突然変異種のヒブナです。

このヒブナを人為的に何度も交配させて安定させた個体が金魚の原型です。

そこからさらに突現変異した個体を交配させていろいろな種類の

金魚ができてきました。

 

 

 

 

当園では現在、ワキン、黒コメット、ギンブナを同じ水槽で展示しています。

金魚と鮒を一緒の水槽に入れて展示していますので

金魚と鮒の違いや黒コメットとギンブナの違いを見て楽しんでみてください。

 

                                (T)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2025年03月05日

トレーニングは何のため?(中編)

おはようございます!

こんにちは!

こんばんは!

 

さてさて、トレーニングのお話の中編ですよー(^^)

前回はオタリアのトレーニングのことだけで熱く語ってしまいました…今回は簡潔に!わかりやすく!を意識していきますね。

 

 

自然動物園には、オタリアのほかにもトレーニングを行っている動物がいます。

続いてはヤギ、ヒツジのトレーニングについてご紹介します!

 

以前はほぼ毎日行っていましたが、最近は時々しか出来ていないので、皆さんが目にする機会が少なくなってしまったかもしれませんね(本当は毎日やりたいのですが…)

 

 

まずはコチラ!お散歩です。

 

 

リードを付けて歩いているだけでしょ?と思っていますか?実はこれも立派なトレーニングのひとつなんです。

普通にリードを付けられると思ったら大間違い。ヒツジたちは警戒心が強いため、「捕まえられる!怖いことされる!」と思うと、すぐさま逃げます。

ヒツジたちが人に近づく→首輪にリードを近づける→首輪の金具にリードの金具を当てる→リードを付ける→リードを外す

という工程までが落ち着いて出来るようになったら、ようやくふれあいコーナーの外に出てお散歩が出来ます。

 

ヒツジたちは個体により性格がけっこう違うため、その個体に合わせてトレーニングを行っています。

5頭いるヒツジたちですが、“めい”、“はな”、“しずく”は割とお散歩が上手に出来るようになってきました。

 

 

 

 

次にご紹介するのは、開園前の運動です!

 

 

これは前から時々行っていましたが、少しでも運動をしてもらうためにヒツジたちと人がふれあいコーナーの周りを一緒に走っていました。

しかし、ヒツジたちがたくさん走る前に、一緒に走っている私たちがバテてしまうという…(汗)

 

そこで、効率良く運動をさせてあげられるように、ベルが鳴っている間は走っていてね、ということを教えようとしています。

ベルの音と、走ること。

まだ関連づくまでには時間がかかりそうです(;;)まだ、こちらが一緒に走らないといけない…

 

 

最後に、健康チェックの一つ「削蹄」のトレーニング。

 

 

この写真はヤギのミルキーです。“お手”のサインを出した時に前足を折り曲げて前に出してくれます。その隙に、膝の下に小さい台を滑り込ませます。

そうすると台に足が乗り、普段は下を向いている蹄(足の裏)が上向きになってくれるというわけです。

 

ご存じの方もいると思いますが、削蹄とはいわゆるヤギやヒツジたちの爪切りです。

 

定期的に削蹄をしないと、蹄が伸びすぎて巻き爪のようになってしまったり、変な形になると足に負担がかかってしまったりするため、ミルキーは月に1回、削蹄を行っています。

前足は上手にできますが、後ろ足はまだ練習中。。。

ほかの個体は、前足もまだ練習中です。

 

 

このように、まだ練習中だったり出来ないことは様々ありますが、トレーニングの基本は「コツコツと」「スモールステップで」行うことです。

 

私たちもそうですよね。

今日覚えたことが明日すぐに使えるわけではないし、今日初めて縄跳びを持ったのに、いきなり二重跳びをするのはさすがに難しいです。

 

ましてや、言葉の通じない動物たちとコミュニケーションをとってトレーニングをするには、日々の接し方や地道な積み重ねだなぁと常々感じています。

 

 

 

さて、次回がトレーニングのお話最終回の予定です!

最後はどんな動物が出てくるかな~(^^)

 

 

(W)


2025年03月02日

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