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2024年12月の自然動物園ぶろぐ
2024年もありがとうございました
早いもので2024年も最後の1日となりました。
今年も多くの方に足を運んでいただきまして本当にありがとうございました!
2024年は皆さんにとってどんな1年でしたか?
今年も新たな動物との出会いや悲しいお別れなど本当にいろいろなことがありましたが、動物たちとの1年を振り返っていきたいと思います。
誕生
プレーリードッグ(5月に確認)
アナホリフクロウ(7月に確認)
オオアリクイ『アイリス』(9月)
ブラウンケナガクモザル(11月)
オウギバト(11月)
搬入
レッサーパンダ『サクユリ』(2月)
アナホリフクロウ(2月に展示開始)
カンムリカラカラ(4月に展示開始)
ダルマワシ(11月に展示開始)
搬出
オウギバト 静岡県 掛川花鳥園へ(5月生まれ 8月搬出)
シロビタイムジオウム『プティ』 山口県 徳山動物園へ(10月)
死亡
シロフクロウ『アルバ』(5月)
ベネットワラビー『くるみ』(6月)
ワライカワセミのヒナ(8月)
コウノトリ『コウノさん』(9月)
ワタボウシタマリン『サント』(11月)
こう見ると今年は猛禽類をはじめとする鳥たちの話題が多い1年だったように感じます。
動物たちとの思い出やぶろぐ等は こちら のメモリアルページからぜひご覧ください。
やはりお別れは寂しいものですが、2025年も動物たちの健康と幸せ、そして皆さんに楽しんでいただける動物園を目指して職員一同頑張ってまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします!
新年は2日(木)から開園、ふれあいコーナーは7日(火)から営業です。
それでは皆さんよいお年を!!!
(年越しはコンサートで迎えるR)
2024年12月31日
これはだれの毛?
みなさん、こんにちは!
さて、こちらは何の毛でしょうか。
実は、オタリアの抜けた毛です。
(オタリアってなんだ?と思った方はこちら)
ある朝の獣舎(オタリアの寝室)にこんなに抜け毛が…
獣舎の隅にこんなにたくさんたまっていました。
もちろん、病気ではありませんのでご心配なく!
オタリアたちは秋に「換毛期(かんもうき)」を迎えます。
換毛期とは、1年に1回全身の毛がすべて生え変わる時期です。
生え変わった毛は前のものに比べ、つやが良かったり撥水性に優れているように見えます。
この時期になると体を掻いている姿をよく見かけたり、獣舎で夜間に抜けた毛を多く見かけるようになります。
こちらが少し毛が抜けてきたころと換毛が完了したころの比較写真です↓
換毛中の方は全体がまだら模様ですが、換毛が終わった方は全体の色が均一できれいに見えます!
(ちなみに左が「ちゅら」、右が「きらり」です!)
オタリアたちは濡れていると体の表面がツルっと見えて、毛が生えていることを意外に思うかもしれませんが、鼻先やヒレの先以外毛でおおわれている動物です。
また、生えている毛の長さもいろいろで、胴体部分はわりと長めで15㎜くらいですが、顔やヒレの先のほうは2~5㎜くらいととても短めです。
日向ぼっこをしているときは全身の毛が乾き、毛並みをよく観察できます!
ぜひ、いろいろなタイミングでオタリアの観察をしてみてください♪
(H)
2024年12月26日
ペンギンたちのおうち
ペンギン達は夜どこで寝ているの?とよく聞かれます。
オタリアやケナガクモザル、ワラビーなど閉園後は屋内にある寝室で寝る動物が多いですが・・・
ペンギン達は実はずっと展示場にいて全15羽それぞれ自分のなわばり、おうちが決まっています。
赤い丸をつけているところがペンギン達のおうちやなわばりです。
たとえば・・・
皆さんからもよく見える一番右はアスールととうふのおうちです。
はこべとなずなはその手前の赤い丸のあたり...とだいぶざっくりしているので前を通るだけでよく怒られます。
展示場のまんなかは、きんときとななのおうち。
もぐもぐタイムの時には、ここからよく首を伸ばしています。
少し高いところにもおうちが!
ここはつくしとつみれのおうちです。
さらにさらに!実はやじるしの部分にもおうちがあります。
現在、全15羽のペンギン達の名前を来園者の皆様にも知ってもらえるように解説版を製作中です。
このペンギンはどこがおうちかな?どのペンギンとどのペンギンがペアかな?などなど、ぜひたくさん観察して発見してみてください!
(S)
2024年12月23日
12月14日(土)のふれあいコーナーについて
ふれあいコーナーは現在、土日の開催をしていませんが
12月14日(土)は臨時で開ける予定です。
これはモルモットのふれあいに関する研究データを集めるためのもので、
事前に決まった方のみの参加になります。
一般の方は申し訳ありませんが、ふれあいコーナーには入ることが
出来ませんので、ご了承ください。
なお、土日のふれあいコーナー再開については今のところ未定となっております。
開催の際にはホームページ等でお知らせしますので、お待ちください。
2024年12月13日
ワラビーたちのお食事事情
みなさんこんにちは!
街中はクリスマスの雰囲気に包まれて、楽しいイベントが待ち遠しい方も
いるのではないでしょうか。
江戸川区自然動物園のベネットワラビーたちの楽しみと言えば
閉園後に暖かいお部屋の中で食べるごはんです。
今回はベネットワラビーの最近の餌についてお話ししていきます。
ベネットワラビーは草食の動物で、野生下では木の葉や地面に生えてる草、木の実などを食べています。
当園では、ワラビーにこのようなものを与えています。
ペレットとは、それぞれ動物種ごとに必要な栄養素が詰まったビスケットのようなものです。ワラビーには、カンガルー用のペレットと草食動物用のZCというペレットを与えています。
青草はイタリアンライグラスというイネ科の植物で、当園では、週に1回専門の業者さんから購入しています。ワラビー以外にはプレーリードッグやリクガメが食べています。
乾草は字の通り乾燥させた草で、ワラビーにはアメリカ産のチモシーというイネ科の乾草を与えています。当園ではヤギやヒツジ、モルモットやウサギも同じチモシーを食べています。
サツマイモは生のままで与えます。
ワラビーは前足で餌を握って食べるので、食べやすいようにスティック状に切って与えています。
イモは個体によって嗜好性の差が大きく、ちょっと齧るだけでほとんど食べない個体もいれば、餌の中で一番最初に食べ始め、一晩で200gをペロッと食べ切ってしまう個体もいます。
この他に当園では枝葉を与えています。
以前はコンスタントには与えていませんでしたが、より野生に近い餌であることや、どの個体も非常に嗜好性が高いことから、現在では毎日与えています。
大きな動物園では、園内から取ってきて与える場合もありますが、当園では枝葉も週に一度業者さんから購入しています。
なるべく飽きずに一日の楽しみになるように、3種類の枝葉を日替わりで与えています。
秋から春までは常緑樹のアラカシ、ヒサカキ、ヤマモモを与えています。
この3種は公園に植えられていたり、庭木に使用される身近な樹木となります。
枝葉は他にブラウンケナガクモザルやジェフロイクモザルにも与えています。
そして、上記以外に鉱塩(こうえん)を与えています。鉱塩とは塩の塊で、草食動物に必要な微量な栄養素も添加されています。
詳しくはこちらのぶろぐを参照下さい。
以上がベネットワラビーの夕方に食べている餌になります。
このように、なるべく野生下で食べている餌に近く、バリエーションが増えるように工夫しています。
皆さまも美味しいものをたくさん食べて、寒さに負けず元気に過ごして頂ければと思います。
(Y)
2024年12月13日
ちょっとだけ贅沢
少し前のことですが、、、
10月にワタボウシタマリンのサントくんが急死してからずっと一緒に連れ添ったコニちゃんがサントくんがいないのを感じたのか、少し落ち着きがなくなり、餌もあまり食べない日が続きました・・・。
前から好きだったミルワームやジャイミルといった虫類は変わらずよく食べているのですが、他のミルクパンやフルーツを食べる量が少なくなってしまいました。
コニちゃんまで体調が悪くなっては大変なので(-_-;)
できるだけ食べたい物をたくさんあげるようにしていました。
フルーツもブドウやバナナを以前は良く食べていたのですが、この時はそれも好んで食べてくれませんでした。
頭を悩ませていたら前任者の方から「今の季節、旬の柿が好きで良く食べていました!!」と教えていただいたのでさっそく柿をあげて見たところ自分から進んで食べてくれました(^^)/
秋の味覚の柿 食べやすいように小さくカット
他のフルーツと一緒に
食欲が戻るまでしばらくあげてみることにしましたが柿を見つけては一番最初に
食べるようになり、他のフルーツも一緒に食べてくれるようになりました☆
柿はコメルやコラにも人気でみんなで最初に柿を食べるようになりました。
コニちゃんも食欲が戻ってきて少し落ち着いてきたのか、のんびりする時間が増えてきたように思います。
まだまだ元気にコメルやコラと過ごして欲しいと思います。
(A)
2024年12月11日
シロビタイムジオウムの「プティ」プティの里帰り
プティ(オス)は、2021年7月26日に山口県周南市徳山動物園から、ココ(メス)のペアリング候補として来園しました。このような繁殖を目的とした動物の移動・貸し借りを「ブリーディングローン」といいます。しかしながら、3年頑張りましたが、ココとの相性が合わず、このたび徳山動物園に里帰りをしました。
プティは、一般の方にペットとして飼われ、1999年5月に徳山動物園に引き取られました。徳山動物園時代から男性が苦手だったそうで、当園でも男性職員にいきなり噛みつこうとしたこともありました。また、ペットとして飼育されていたオウム・インコにありがちなのですが、「このヒト大好き♥」と決めると、その他のヒトや動物(同種のオウムやインコであっても)は、大好きなヒトを奪い合うライバル関係になってしまうことがよくあります。とにかく、凄まじい嫉妬心なのです。実際、ココ(メス)は、担当者を自分から奪うライバルという存在になり、繁殖などとはほど遠い関係になってしまいました。
ココとプティの関係がよくなるよう色々な方法を試みてみましたが、結局同居するとプティは目つきが変わり攻撃態勢でココを追ってしまうのです。
仕方ありませんよね。長い時間、人間の暮らしの中で限られた人間とのコミュニケーションだけを求められて生きてきたのですから。シロビタイムジオウムのメスへのアプローチの仕方がわからないのです。
プティが悪いわけでもシロビタイムジオウムとして劣っているわけでもありません。でも、ココとのペアリングを目的としてお借りしている以上、その目的を果たせる見込みがない状況では、当園で飼育を続けるわけにはいきません。
お客様の中にもプティに声をかけてくださったり、遊んでくれた方はたくさんいらっしゃったと思います。事前にお知らせもできずにすみませんでした。
プティは、本当に甘えん坊で撫でられるのが大好きでしたし、いろんなおもちゃで遊ぶのも大好きでした。担当者としては、新しいおもちゃを探すのも楽しい時間でした。甘えている時は、体のどこを触っても怒らないので、ケガをした際の抗生剤の注射も優しく抱いていれば嫌がらずに打つことができました。 こんなオウムはめったにいません!
今後は、徳山動物園でも江戸川区自然動物園と同じようにお客様に遊んでもらいながら、楽しい日々を過ごしていくことでしょう。プティの里帰りを喜んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
と・・担当者のご報告に時間がかかってしまった間に、徳山動物園のプティの担当の方から、嬉しい写真とメッセージが届きました♪
↓
大好きなコーンを食べるプティ | カプセルトイのケースを投げて遊ぶ |
担当の方の膝に乗ってうれしそう♪ |
江戸川区自然動物園の皆様とお客様へ
シロビタイムジオウムの「プティ」は、徳山動物園でも元気に過ごしています。
3年前に、徳山から送り出した時よりも、さらに甘えん坊になって戻ってきましたので、江戸川区自然動物園さんで、本当に大切に可愛がっていただいたことをうかがい知ることができました。「プティ」と接するたびに、「プティ」を通して皆様の愛情を感じている日々です。残念ながら、繁殖には結びつきませんでしたが、希少なオウムの保護や増殖への取り組みの一端を経験でき、多くの人に知ってもらえたことは「プティ」のおかげだと思います。
今後も「プティ」が結んでくれたご縁を大切にし、遠く離れた場所ではありますが見守って頂けると幸いです。
徳山動物園
プティ担当 Tさん
プティ、徳山動物園でも元気でね。
担当者:K
2024年12月09日
陽ざしの恋しい季節
12月だというのにまだまだ暖かい日もありますが、最近は気温が下がり
寒い日も増えようやく冬がやってきたのかなぁと感じています。
寒いのが苦手な私はすでにあったかインナーを着込んでいるのですが、
動物園にいる動物たちの中にも寒さに弱い動物もいます。
リスザルは寒いのが苦手な動物です。
ですが、リスザルの展示場はこれからの季節
陽の差し込む時間が短くなりとても寒くなっていくばかりなんです…。
そのためリスザルたちは暖かい場所を探し日中を過ごしています。
その様子がこちら↓
天気のよい日は展示場に陽が差し込むため陽のあたる場所へ集まってきます。
展示場全体に陽ざしが差し込むわけでははなく、ほんの一部分しか入らないので
陽の差し込む場所が移動するとリスザルたちもそこへ移動してきて自然と
みんな同じ場所へ集まってきていました。
30分程して様子を見に行くと展示場には陽ざしが全くなくなってしまい、
リスザルたちの姿はまばらになっていました。
リスザルの展示場に陽ざしが差し込むのは午前中のため、
日向ぼっこしている姿を見てみたい‼という方はぜひ午前中がおすすめです。
もっと寒くなるとくっついている姿も見られるかも…。
(O)
2024年12月05日
ホウシャガメの部屋をリフォームしました
皆さんこんにちは!
ホウシャガメの仔ガメ担当、Nです。
タイトルの通り、ホウシャガメの展示が
少し変わりましたのでお知らせです(^^)
以前ブログでお伝えした、プレーリードック横の
展示スペースをリフォームしました!(前回のブログはこちら)
Before
After
写真でお気づきかもしれませんが、
実は展示している仔ガメも変わっています('ω')ノ
これまでは体の小さい2021年生まれの個体を展示していましたが、
寒くなってきたためバックヤードに移動させました。
その代わりに体が大きい2017年生まれの3頭を展示しています!
(大きいので迫力がありますねー!)
今回、カメたちの体の大きさに合わせてリフォームを行いました。
ざっくりですが、その工程をご紹介しますね(/・ω・)/
まずは土台を組み立てます。
前回より1.5倍くらいの広さになりました。
黒土と腐葉土を混ぜて、全体に敷きます。
保温用のライトと床にヒーターをいれて、
暖かいスポットをつくって完成です!
向かって右側が暖かいスポットになっているので、
寒ければヒーターのある右側へ、
暑ければヒーターのない左側へ…という感じで
カメたち自身が選べるようにしています。
また、はじめの写真には写っていませんが、
水飲みと体が入る大きなバットもあります。
(豪快にバットからも水を飲みます)
生活環境が変わると一時的にエサを食べなくなる個体もいますが、
展示した3頭は初日からモリモリ食べてくれました!(一安心…)
まだ試行錯誤中ですが、仔ガメたちの様子をみながら
より快適に暮らせるようにしていきます。
ご来園の際は様子を覗いてみてくださいね♪
(自身もリフォームと引っ越し予定のN)
2024年12月01日