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2024年05月の自然動物園ぶろぐ
ひっそりと現れる、ホウシャガメ
みなさんこんにちは!飼育係のNです。
先日ホウシャガメのこどもたちについて
ブログを書きましたが、さっそく続報です(・ω・)/(※前回のブログはこちらから)
少し暖かくなってきたので、天気の良い日中だけ
こっそりといろんな動物の展示場にお邪魔しています。
まず、身体の大きい個体はオウギバトの展示場へ。
「おじゃましま~す」って聞こえてきそうな写真です(笑)
昨年も夏の間は同じ場所にお邪魔していたので、約1年ぶり。
展示場内を散策したり、オウギバトの餌を見つけたり…
そしてこの方(カメ)とも1年ぶりの再会。
ハコガメです。
ホウシャガメたちを展示場に放つと、すぐに駆け寄ってきました。
仲が良いかどうかはさておき…ケンカはしませんが、
1年ぶりに再会した日は、競って歩いていました(笑)
一方、小さな個体はベネットワラビーの展示場へ。
下草を食べたり、日向ぼっこしてのんびり過ごしていました(^^)
こちらは園路から少し見えにくい場所ですが、よーく見たら見つかるかも。
こんな感じで不定期ですが、暖かい日は展示場にいることがあります♪
ひっそりと現れるホウシャガメたちに会えたら、
じっくり観察してみてくださいね!
(大きい個体は8キロを超えるので、移動させるだけで息切れしているN)
2024年05月21日
くるみちゃん、おめでとう!!
みなさんこんにちは!
GWも終わり、晴れると夏かと錯覚するほど暑くなってきましたね!
今回は今月末にお誕生日を迎えるおばあちゃんワラビーについてお話ししますね。
5月27日にベネットワラビーのくるみは15歳を迎えます。
ベネットワラビーの寿命は13〜15年程と言われているので、人間で例えると90歳以上のおばあちゃんと言えるでしょう。
くるみは2009年5月27日にお母さんのルルの袋から顔を出しました。
(ワラビーなどの有袋目の仲間はとても未熟な状態で赤ちゃんが生まれるため、出産日が分かりにくいです。そのため当園では赤ちゃんがお母さんの袋から顔を出した日をお誕生日の代わりにしています。)
しかし、お母さんのルルが袋からくるみを出してしまったため、人工哺育(じんこうほいく:お母さんの代わりに人が哺乳などを行い、赤ちゃんを育てること。)に切り替えました。
↑ミルクを一生懸命飲んでいます。
人工哺育の間、日中はお母さんの袋の代わりに人間の赤ちゃん用のスリングに入れて
職員が交代でお世話をしていました。
当時の園長は積極的にくるみを抱っこしては、門の前でお客様に
間近で見てもらっていたそうですよ。
そのかいあってか?人にもよく慣れ、大きくなってからは、サマースクールやうらがわ探検などのイベントの時に、参加者に近くで見てもらったり、触ってもらったりし、ワラビーの形態や生態について知って頂く役目を果たしてもらっていました。
現在は若いぽんずにその役割はバトンタッチし、暖かい日にはふわふわの落ち葉の上で日向ぼっこをしたり、雨の日には他の個体より早めにお部屋に入ってくつろぐなど、悠々自適な暮らしを送っています。
また、3仔の母でもあるユカリはくるみのことをよく気にかけてくれているのか、気が付くとくるみの近くに寄り添ってくれていることが多く、その姿に担当者はほっこりした気持ちにさせられます。
食べられるものが変わってきたり、横になっていることも増え、動きもゆっくりになってきましたが、これからもくるみのペースに合わせて最大限のサポートをしていけたらと思います。
(Y)
2024年05月20日
シロフクロウ「アルバ」の死亡について
5月3日にシロフクロウの「アルバ」が死亡しました。23才でした。
朝、展示場を見に行くとすでに亡くなっていました。前日まで弱った様子もなく、エサもいつも通り食べていただけに急なことで驚いています。それと同時にとても残念でなりません。
死因を調べてみたところ急性心不全でした。心臓が急に止まったと思われる所見があり、苦しまなかったことだけは不幸中の幸いだったかもしれません。
今までシロフクロウの「アルバ」に会いにきてくださり、ありがとうございました。
J
2024年05月17日
ヒツジの毛刈りを行いました!!
5月4日に毎年恒例のヒツジの毛刈りを行いました。
今年もたくさんのお客様にご来園いただき、
ありがとうございました。
動物園では一年に一度、ヒツジの毛刈りを行っていますが、
なぜ、ヒツジの毛刈りをするのでしょうか?
ヒツジの毛は私たちが着ている衣類などに利用するために
モコモコとした下毛だけが生えるよう品種改良されたため毛は生え変わらず
のび続けてしまいます。
そのため暑い季節がくる前に毛を刈っています。
今年もシェアラー(毛刈り職人)さんに来ていただいて
5頭のヒツジたちの毛刈りを行いました。
シェアラーさんが刈ると1頭7分程度で刈りとってしまうため簡単そうに見えますが、
ヒツジが動かないようにするだけでなく、ヒツジに負担がかからないように両足で
保定して刈っていくため、見ため以上に難しいです。
このとき毛を刈るだけでなく、皮膚のハリや皮膚疾患・陰部や乳房に
異常がないかなど、いつもは毛で覆われて確認しづらい場所の健康チェックもしていて、動物園のヒツジたちの健康状態は「良好」とのことでした。
ヒツジにとっては辛くない体制になっています。刈っている人はとってもキツイ体制です…。
毛を刈る順番は決まっていて、順番どおりに刈るとじゅうたんのように
一枚になります。
刈った毛の重さは約4kgありました。
今年は5年振りに毛刈り体験を行いました。
毛を刈るバリカンの大きさと重たさに驚いているお友達もいました。
毛刈りをしたヒツジたちの刈る前と後を比べてみると…
毛刈り前 毛刈り後
とってもすっきりしました!!
モコモコじゃないヒツジはなかなか見られないので、
ぜひ、動物園に会いに来てください。
刈った毛はどうするの?と聞かれますが、グッズになっています‼
気になる方はサービスセンターで販売していますので、
ぜひ実物を見にきて下さい。
(O)
2024年05月17日
サクユリとの出会いの振り返り
2月14日に大島公園動物園から来園したレッサーパンダの「サクユリ」。
搬入時の様子を振り返ってご報告します。
竹芝から出ている高速船で伊豆大島まで向かいます。
ちなみに担当者は新しい個体の受け入れということで朝からドキドキしていました。
出航の案内を待っていると、こんなアナウンスが…
「船の点検のため、出航が遅れます。」
朝の一番早い便で向かうはずが、その次に出る船のほうが早く出るという
アクシデントが。
こういう時に限ってトラブルに巻き込まれるのは、なぜなのでしょうか。(笑)
なにはともあれ、無事に出発することができました。
到着が大幅に遅れることもなく良かったです。
さっそく「サクユリ」の待つ、大島公園動物園へ。
最初は大島公園動物園の方に説明をしてもらいます。
そしてついにご対面。
見た瞬間、当園にいた「ブナ」と「ユウユウ」の面影を感じました。
2頭のひ孫にあたる個体なので、当然なのですが…
なんだか心にじ~んとくるものを感じました。大切に飼育管理をして
いかなければと、決意を新たにした瞬間でもありました。
移動させるためにケージに移します。
スムーズに入ってくれました。偉い!!
大島公園動物園の担当の方がトレーニングをしてくれていたおかげですね!
出発する前に体重を測ります。
ちなみに、この中でリンゴを美味しそうに食べていました。
そうこうしているうちに大島公園動物園を出発する時間に。
「サクユリ」との別れを惜しんで大島公園動物園の職員の方も集まってくれました。
忙しいなか、丁寧に対応していただき、ありがとうございました!
いよいよ、伊豆大島からフェリーで出発する時間です。
長旅だけど頑張ってね。
船での様子はこんな感じでした。
予想以上に落ち着いてくれていたのは驚きました。それと同時に少し安心です。
4時間強という長い旅のなか、やっと東京に到着しました。
もう少しで到着だよ~!
竹芝に到着し、あとは自然動物園まで車で移動するだけです。
無事に自然動物園に到着し、部屋の中に入れて様子を見守ります。
初めての場所ということもあり、あちこち見回っていました。
長旅お疲れ様でした!!
今回は、搬入時の様子をお届けしました。
何事もなく無事に終わり安心しましたが、これから新しくきた「サクユリ」に
健康で長生きしてもらうため、誠心誠意をもって飼育管理に努めていきます!
皆様ぜひ会いに来てください!!
J
2024年05月10日
タケノコをあげてみました!
小さめのタケノコを何本かもらったので、レッサーパンダのサクユリにあげてみました。
初めてだったのか、日中にあげた時は少しかじっただけで去って行ってしまったのですが、夜の間に食べてみて美味しいものだと理解したらしく、次の日からは食べにくるようになりました。
縦割りにして与えてみました。
皮の部分も食べています。
前足で上手に持って食べていました。
この時期にしか食べることのできないものなので、あげることができて良かったと思います。
また入手できれば(来年かもしれませんが)、展示場でシャクシャクとタケノコを食べる
サクユリをご覧いただけると思います。
(B)
2024年05月10日
ホウシャガメのこどもたち
皆さんこんにちは。飼育係のNです。
ようやく暖かい日がやってきましたね。
4月ということで、学校やお仕事で環境が変わった方も多いのではないでしょうか。
私も自然動物園に勤めて2年目になり、
今年から「ホウシャガメ」も担当することになりました!
(昨年度に引き続き、ジェフロイクモザルとふれあい動物も担当しています。)
ただ、ホウシャガメと言っても展示場にいる個体ではなく…
バックヤードにいる16匹のこどもたちの担当です。
バックヤードには2017年以降に自然動物園で生まれたこどもたちがいます。
(現在、展示しているホウシャガメのこどもたちで、飼育係は通称「仔ガメ」と呼んでいます。)
(一番小さい個体は1キロくらいの片手サイズです。)
私自身、カメを担当すること自体が初めてなので、わくわくした気持ちと
しっかり勉強もしなくては…という責任感でドキドキしています((( 'ー' )))
前任者同様に大切に飼育し、すくすく大きくなるこどもたちを見守っていきます。
そんな仔ガメチームですが、もう少し暖かくなったら
いろんな動物の展示場にこっそりお邪魔する予定です。
それまでの間はブログで様子をご紹介しますのでお楽しみに…!
(ホウシャガメ担当1年生 N)
2024年05月05日
4月は何に会えるかな?
おはようございます!
こんにちは!
こんばんは!
ぶろぐでは「はじめまして」ですが、去年の秋から自然動物園で働いているWです。
新年度となり、たくさんの変化があった4月。昨年度に比べて色々な経験をさせてもらっています。
今回のぶろぐでは先日、私が初めて参加した“生き物観察会”についてお話します。
生き物観察会とは、毎月1回(時々2回)行っている行船公園内の生き物や草花の調査のことです。
昨年度は、「その存在は聞いているけど実際にはどんな感じなのかな…」と少し気になっていた観察会。ついに今年度は参加することができました!!
(とはいえ、草花や野生の生き物についてそんなに詳しくない私。先輩たちの後ろについていき、ふむふむ…へぇ~ばかりでした。汗)
朝、みんなが出勤してくる前に動物園を出発。
観察会では欠かせない図鑑、そしてどんな生き物がいたのかを記録する紙も持っていきます。
「これはなんだ?」という草花を発見すると、図鑑を開いて調べたり、スマホで検索したり(技術の進化に感謝…!)しながら、種類を特定していきます。
すごく小さな葉っぱや、ほかの草に隠れている花などを瞬時に発見して、「〇〇に似ているね」「去年見た〇〇じゃない?」など、聞いたことのなかった名前が飛び交っていて、普段は道端の草をこんなにじっくりと見ることはなかったなぁということに気づきました。
↓↓↓ 1㎝にも満たない小さな花たち ↓↓↓
●ヘビイチゴ
●コメツブツメクサ
●ヒメウズ
●オオイヌノフグリ(青い花)
二ホンミツバチのおうちは木の隙間にありました。(右下の穴)
池の中には、小さな魚やヒキガエルのオタマジャクシたち。
釣り人と一緒に池を見ているダイサギ。
などなど。
写真にはおさめられませんでしたが、トンボやアゲハチョウも観察できました。
春になり、色々な生き物がみられるようになってきたので、とても楽しかったです。
来月は2回観察会を行うみたいなので、次回はもう少し勉強してから臨みたいと思います。
みなさんも道端をよく見てみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ!
図鑑片手に身近な生き物観察、ぜひチャレンジしてみてください。
(W)
2024年05月03日
待望のヒナ誕生なるか?!
最近、ワライカワセミの展示場でカワセミが1羽しかみられないことがあります。
なぜかというと…
実はオス(カストル)、メス(ミラ)が交代で抱卵(ほうらん:ヒナが孵化するよう卵を抱いてあたためること)しているのです。
(少し見えにくいですが、ミラが抱卵している写真です。)
実は去年はミラがあまり繁殖に積極的ではなくて
ヒナの誕生まではいきませんでした。
そこで、今年は担当者も気合いを入れてサポートの準備をしました。
まず、1月に小屋を設置しました。
カストルは興味津々で近づいてきました。
2月、繁殖促進のためにエサのマウスにサプリメントを
加えました。特に気にせず食べてくれたので安心しました。
3月、カストルの小屋コンコンが始まりました。
小屋コンコンとは小屋の中に入り、小屋の床や壁をくちばしでコンコンと
つつくことです。
自然界では木の洞を利用して巣を作るため、このコンコンの音が聞こえると
巣作りが始まった=恋の季節がやってきたということなのです。
カストルはせっせせっせと巣の準備をしていますが、一方ミラはそんな
カストルを眺めているだけ…
ミラも繁殖モードになってくれるか心配になる担当者でした。
そして4月、なんとミラも小屋にこもってコンコンしているではありませんか!
これは期待できるとワクワクしていると、
4月19日、巣箱の中に卵を1個発見!
前日夕方からミラが巣にこもって出てこなかったので、これはもしや?と思い
2羽が巣から離れた一瞬の隙に確認するとちゃんと卵がありました。
その後20日、23日に1個ずつ産卵したようで、計3個の卵が確認できました。
1個目の卵を産んだあとは2羽とも巣箱の外にいて、抱卵する様子が見られなかったので心配しましたが、2個、3個と産卵してからはミラがずっと抱卵しています。
たまにミラが外に出てくるとカストルに向かって「交代して~」と言わんばかりに鳴き、その声を聞いたカストルはすぐに巣に入って卵を抱いているといった微笑ましい光景も見られます。
2羽にとって初めての繁殖となりますが、今のところ順調に進んでいます。
うまくいけば5月中旬あたりにヒナが孵り、6月に入るころには巣立ちをして
かわいい姿がみなさまに見せられると思います。
もちろん、今後はどうなるのか分からないのですが、担当者一同、
全力でサポートしていきたいと思います。
進捗状況はインスタでもお知らせしたいと思いますので、
ぜひ、そちらもチェックしてしてみてください。
(I)
2024年05月02日