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2023年06月の自然動物園ぶろぐ
ふたごの成長
みなさん、こんにちは♪
今回は2023年2月1日に生まれたワタボウシタマリンの仔の成長の様子をお届けします!
母獣は「コニ」、父獣は「サント」です。
生まれたときはこんなに小さかったふたご↓
母獣の「͡コニ」の妊娠時の様子はこちらのぶろぐをご覧ください(^^)
生後1ヶ月を過ぎるころになると、ときどきおとなの背中から降りて、一人で行動することもみられるようになりました。
2022年生まれの「ムーチョ」にとっては初めての下のきょうだいの誕生であり
しっかり子育てのお手伝いができるかどうか心配でした。
それは、「ムーチョ」は他のきょうだいに比べ、おとなの背中に長い期間のっていたり
おとなからエサをよくもらっていたりと「あまえんぼう」という性格なのかなと
感じていたからです。
しかし、いざきょうだいが生まれると兄である「ロン」にならい、
やさしく仔を背中にのせてお手伝いができていました。
向かって右が「ムーチョ」、左が「ロン」です。
2頭それぞれ仔をのせています。
ワタボウシタマリンは母獣だけではなく、家族みんなで子育てをします。
その中で、仔は親や年上のきょうだいから子育てを学びます。
下のきょうだいの子育てを実際に手伝い学ぶことは、その個体の将来にとってとても大切なことなのです。
いずれは自然動物園から他の園館に移動し、そこで新しい家族をむかえることとなります。
ワタボウシタマリンは絶滅に瀕しています。
生息地であるコロンビアの森での個体数は減少を続けているといわれています。
その原因はやはり人間の活動です。
道路や畑をつくり生息できる森が減ってしまったり、
以前はペットや実験動物としての需要も多く密猟も行われていました。
日本の動物園では各地のワタボウシタマリン飼育園館が協力し、
日本での飼育個体を絶やさないよう努力しています。
それは飼育しているワタボウシタマリンを通じて、来園される方へ伝えたいことがあるからです。
ワタボウシタマリンのことを知ってもらったり、おかれている状況や絶滅について興味を持ってもらう、そして自分たち人間が遠く離れたところにいる彼らにできることについて考えてもらうきっかけにしてもらう、そのようなことができればよいと思っています。
少し長くなりましたが、とても大切なお話です。
さいごに、現在のふたごの様子です。
遠くから見ると一瞬どちらかわからないほど、体の大きさはだいぶおとなに近づいてきました。
トレードマークのわたぼうしはまだ短く丸顔ですので、そこで見分けてみてください。
おとなの背中に乗ることがたまにありますが、顔の大きさが生まれた時と全く違っていてなんだか違和感があります(笑)
ワタボウシタマリンの家族に今後ともご注目くださいね(^^)
(H)
2023年06月26日
メディア出演情報
自然動物園のメディア出演情報をお知らせします。
6月30日(金)NHK Eテレ 19:25-19:55
7月1日(土) 同上 9:30-10:00(再放送)
『ウチのどうぶつえん』
当園のオオアリクイについて取り上げられる予定です。
ぜひご覧ください!
放送は予告なく変更になる場合がありますので予めご了承ください。
(R)
2023年06月26日
利きヒツジ
皆さんこんにちは!
ふれあいコーナーで人気のヒツジたちですが、実は一頭一頭よく見ると顔や色などが違い、個性があります。
そんなヒツジたちの今回は「お尻」にスポットを当てて皆さんにお尻当てクイズを出したいと思います。
Q.1 このお尻は誰のお尻?
難易度★☆☆☆☆
ヒントは牛のような柄の個体です。
A.すずちゃん
ヒツジはもこもこの毛が汚れて不衛生にならないように
通常生まれてすぐに尾を切り落とします。これを「断尾(だんび)」と言います。
しかしすずちゃんは「尾の先が白くてかわいい」という理由で他の個体よりも長く尾が残してあります。
すずちゃんを見つけたいときは尾を目印にしてみてください。
Q.2 このお尻は誰のお尻?
難易度★★☆☆☆
ヒントは所々混じる白っぽい毛です。
A.しずくちゃん
しずくちゃんはお尻や顔に白っぽい毛が生えているので、そこで見分けてください。
Q.3 このお尻は誰のお尻?
難易度★★★☆☆
ヒントは毛の色です。
A.あんこちゃん
あんこちゃんは上の2頭に比べると薄茶色の毛色をしています。
ちなみにすずちゃんのお母さんでもあります。
親子でも毛色は違うんですね。
Q.4 最終問題 めいちゃんとはなちゃんどっちがどっち?
難易度★★★★★
ヒントは脚の毛
A.左 はなちゃん 右めいちゃん
後ろから見るとそっくりな2頭ですが、よく見るとはなちゃんは脚にもこもこの毛がないのに対し、めいちゃんは脚までもこもこの毛があります。
皆さんは何問正解できましたか?
一口にヒツジと言ってもみんなそれぞれ個性があるんですね。
これで皆さんも、もの「シリ」になれましたか?
動物たちをいつもと違った視点で観察してみると新たな発見があるかもしれません。
(Y)
2023年06月19日
春のモルモットシャンプー
5月15日にモルモット全105頭のシャンプーをおこないました。
モルモットたちは本来、自分で体を綺麗にするグルーミングという行為をする動物なので頻繁にシャンプーをする必要はありません。
そのため動物園では春と秋の年2回、職員総出で全頭いっきに洗っています。
今回はそんなモルモットシャンプーの様子をお見せします。
耳の中や口から肺に水が入ってしまわないよう顔周りはドライシャンプーで済ませて体をメインに洗います。
1頭ずつ丁寧に温かいシャワーと動物用のシャンプーで優しく流していきます。
びしょ濡れのモルモットさん…このままだと体が冷えてしまうのでここからはさらにテキパキと作業を進めます。
タオルドライで水気をとったあと、ドライヤーで隅々まで乾かしたら無事に終了です。
この一連の作業を105頭分…!みんなで協力して今年の春のモルモットシャンプーも事故なく無事に洗いきることができました。
そんなフワフワで温かいモルモットたちは動物園のふれあいコーナーでみることができます。
ぜひ会いに来てください!
(S)
2023年06月16日
6月10日はギンタの来園日!
本日6月10日は、ジェフロイクモザルのギンタが動物園へ来た日です!
ギンタは1985年、今から38年前にやってきました。
動物園も今年40周年を迎えましたが、ギンタは来園翌年には繁殖に成功していることから当時すでに推定5歳以上であっただろうといわれています。
つまり、動物園が開園する前から生きているんです…!( ゚Д゚)
私から見たギンタは、ジェフロイクモザルの群れの最年長、ボス…というよりは、周りのクモザルを見守るちょっぴり頑固なおじいちゃん、といった感じです。
(シラカシの葉っぱを食べるギンタ)
ジェフロイクモザルは群れで生活しており、群れには順位があります。
ギンタはボスのようにふるまったり、力を見せつけているわけでもないのに、みんな一目置いているような、誰とでも仲良くできている唯一無二の存在に思えます。
(みんなで毛づくろい。左からジュンココ、ギンタ、コムギ)
たまに出る頑固な一面に悩まされることもありますが…
ギンタがいることで群れの秩序が保たれているのかな、と感じることもあります。
*****
私は今年から動物園に仲間入りし、ジェフロイクモザルの担当になりました。
年齢や動物園歴としても、ギンタは大先輩です。
ギンタをはじめ、彼らのことをより深く理解できるように、努めたいと思います。
これからもブログやSNSでジェフロイクモザルの日常をお届けしますので、
チェックしていただけたら嬉しいです!
(ジェフロイクモザルとふれあい担当 N)
2023年06月10日