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2022年03月の自然動物園ぶろぐ
寒い、暖かい、やっぱり寒い
三寒四温という四字熟語があります。
三日くらい寒い日が続いたあとに四日くらい暖かい日がやってくる、というちょうど今の時期の気候を表す言葉です。
まさに寒暖差が激しい今日この頃。皆さんはいかがお過ごしですか?
三寒四温とは全く関係ないのですが、先日、オオアリクイの体重測定を行いました。
実はオオアリクイの体重を量るのは未経験の私R。
エサを食べている間に体にタッチして、痩せていないか、ケガはしていないかをじっくり確認することは行っていたのですが、きちんとした数字を出すのは初めてのことです。
やり方としては、下の写真の右側の部屋に体重計を置き、左の部屋からゆっくりエサでつりながら体重計に乗ってもらうことにしました。
※測定時の写真は撮れませんでした、すみません…泣
体重計を見た2頭の反応はというと、アイチは見慣れていない物体に少しびっくり。
ですがすぐに落ち着いてくれて無事に体重計に乗ることができました。
一方のアニモですが、なんと何も驚くことなくすたすたと体重計に乗り、エサをペロペロ…
さすがアニモ。大物です…笑
あまりに驚くようなら、日を改めたり、少しづつ慣れさせるところから始めなければなりませんでしたがどうやらその必要はなさそうでした。
本当にうちの子たちはいい子ですね!(親バカ)
そして気になる体重は
アニモが 48.9キロ
アイチが 41.3キロ
メスのアイチのほうが少し軽い結果となりました。
体重を量ることはできましたが1回きりでは意味がありません。
継続して量っていき、その変化を見ることが重要なので、より細やかなケアをめざして日々の作業を頑張っていきたいと思います。
さて、自然動物園は臨時閉園が終わり、ついに開園しました!
お越しの際は感染対策をきちんと行って、動物たちとの癒しの時間をお過ごしください。
(アニモよりちょっと重いR)
2022年03月24日
春の気配
春がもうすぐそこまで来ていますね!
みなさんはどんなことで春を感じていますか?
行船公園でくらしている植物や動物たちからも春の気配を感じることができます。
少し暖かくなってきたなと感じていた2月下旬、ツクシが顔を出していました!
そして行船公園と言えばこの生きもの、みなさんはおわかりですよね?
そう、アズマヒキガエルです!
公園でカエルを見かけたお客さまから動物園のカエルが逃げています、とたまに言われることがあるのですが、自然動物園で飼育している両生類はアカハライモリのみでカエルは飼育していません。
行船公園ではたくさんのアズマヒキガエルが暮らしているんです。
2月には冬眠から起きて繁殖の時期を迎えます。
メスが産卵した際にすぐに受精させられるようオスがメスを抱き続ける「包接」がみられ、その後にはたくさんの卵が観察できます。
包接しているアズマヒキガエル
アズマヒキガエルの卵
産卵を終えると、もう少し温かくなるまでまた眠ります。これを「春眠」といいます。
おとなのアズマヒキガエルとはしばしお別れです。
3月に入り卵からオタマジャクシが出てきていました。
まだまだ小さいかわいい姿です。
これからの成長が楽しみですね(^^)
身近にいる生きものからも感じられる春の気配、ゆっくり堪能してみてください!
(H)
2022年03月18日
【ブラウンケナガクモザル】赤ちゃんが生まれました!
3月4日にブラウンケナガクモザルの赤ちゃんが生まれました!
お母さんは「レミ」、赤ちゃんはどうやらメスのようです。
<動画>
出産当日はみんな赤ちゃんが気になるのか、においをかいでみたり
ちょっと舐めてみたり…
出産を労うかのように、いつもよりお母さんに毛づくろいをしてあげている
ようでした。
生まれた赤ちゃんはおっぱいの場所を覚えるのに少し時間がかかるようで、
この赤ちゃんも午前中はお母さんの背中や首周りにくっついていることが多く、
ちゃんと授乳できているのか不安でしたが、午後にはちゃんとおなか側に
くっついており授乳もできている様子が確認できました。
→→→
背中側にいましたが… おなか側へ移動してくれました
愛称は未定ですが、決まり次第また自然動物園ぶろぐ等でお伝えしたいと思います。
またぶろぐの他にも、公式Instagramでも日々の成長の様子をアップして
いきますので、まだフォローされていない方がいればコチラもフォロー
よろしくお願いします!
(M)
2022年03月16日
ヤギの『ちゃい』が死亡しました
3月6日にヤクシマヤギの『ちゃい』が死亡しました。
突然のご報告で驚かせてしまい、申し訳ありません。
異変があったのは2月中旬。
フンや尿の量・回数が減っていることに気づき血液検査などを行った結果、腎臓の値が悪くなっていることが判明しました。
それから薬を与えたり様々な処置をしたものの、顔まわりや前足、臀部にむくみのようなものが現れ、食欲もだんだんと減っていきました。
私たちも、ちゃいの体をマッサージしたり、草を細かくしてお湯と混ぜたペースト状のものを毎日食べさせたり、病状が良くなるよう努めたのですがなかなか回復せず…
(上の写真では、注射がスムーズに行えるよう、血管とつながっている管が首に固定されています)
闘病中には近隣の動物病院のご協力でちゃいと他のヤギの血液型を照合。
最も適合したミルキーから採血し、貧血を起こしていたちゃいへの輸血も実施しました。
ですがそういった懸命の処置も及ばず、3月6日の夜に死亡となりました。
奇しくも、3月6日はちゃいの3回目の誕生日。
まだ3歳。早すぎるお別れでした。
ここから解剖結果について少しだけお話します。
苦手な方はご注意ください。
ちゃいを解剖したところ、所見では
・胸と腹に水が溜まっていた
・腎臓の一部の変異
・消化管まわりに脂肪が固まっていた
・第4胃のうっ血
といった点が認められ、腎臓の疾患による循環器不全が疑われました。
さらに詳しい死因については、現在病理検査を大学にお願いしています。
ちゃいは2019年4月15日、群馬サファリパークから自然動物園にやってきました。
ほかのヤギヒツジたちがふれあいコーナーと寝室をきちんと行き来するのに対し、ちゃいはかなりのマイペースで1頭だけあっちへふらふら、こっちへふらふら。
いつも開園前の園内には「ちゃい~!早くおいで~!」というスタッフの声が響いていたことが思い出されます。
ふれあいコーナーのアイドルだったちゃい。
たくさんかわいがってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
(R)
2022年03月11日