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2021年12月の自然動物園ぶろぐ
2021年もありがとうございました
2021年も最後の日となりました!皆さん今年も大変お世話になりました。
この場を借りてお礼を申し上げます。
今年を振り返ると、昨年末から実施された新型コロナによる臨時休園が3月まで続くことに。
そしてその臨時休園中には悲しい別れが相次ぎました。
シロビタイムジオウムの『シロ』、
ミミナガヤギの『シナモン』、
ヒツジの『こまち』、
サイチョウの『ナナ』。
皆さんに会うことができないままお別れとなってしまい、スタッフ一同、本当にやりきれない思いでした。
動物園は3月下旬から再開したものの、ふれあいコーナーをはじめとするイベントは依然として全て中止のまま。
そんな中11月には、ふれあいコーナーで可愛らしい姿を見せてくれていたジャンボウサギの『ふく』ともお別れとなりました。
このように悲しいお別れが多かった2021年。
しかし、かわいらしい動物の赤ちゃんの誕生もありました!
フンボルトペンギンの『はこべ』と『なずな』、
ブラウンケナガクモザルの『おかき』、
ワタボウシタマリンの『ベル』と『ロン』。
赤ちゃんたちはすくすく成長。
みんな現在も元気な姿を見せてくれています!
今年も自粛ムードの中、来園を見送った方も多かったはず。
来年こそは声を大にして「赤ちゃんたちを見に来て!」と言える世の中になってほしいと願うばかりです。
さて、皆さんの温かい声を頂きながら、今年も1年間、スタッフ一同頑張ることができました。
本当にありがとうございました!
皆さんにとっても、動物にとってもより良い動物園を目指して、これからも一生懸命頑張りますので、2022年もどうぞよろしくお願いいたします。
(一人一人と握手したいぐらいのR)
2021年12月31日
ニュージェネレーション ホウシャガメズ
江戸川区自然動物園では絶滅危惧種であるホウシャガメの保全を目的として、
2013年からホウシャガメの繁殖に取り組んできました。
その取り組みの結果、現在は計16頭の仔ガメを飼育しています。
新世代ホウシャガメズ全頭集合!
(大きさが違いすぎるため普段は別々に飼育しています。)
2017年に4匹の仔ガメが孵化したものの、なかなか毎年安定した繁殖が
できず頭を抱えながら試行錯誤を続けた日々・・・
その甲斐あってか昨年は計9匹の仔ガメの孵化に成功、ようやくコツが
掴めてきたかな?といったところではあるのですが、そこに新たな問題が。
ホウシャガメは成長すると甲長(甲羅の大きさ)が40cmにもなるカメ。
動物園の仔ガメたちも、かなり大きくなってきました。
1年でどれくらい大きくなったかというと…
<昨年12月撮影>
↓
↓
↓
<今年12月撮影>
カメを入れているトレーは昨年と同じ規格の物を使用しています。
だいぶ密です。どれくらい大きくなったかわかるかと思います。
ちなみに0才と4才を比べてみると・・・
中央が4才、手前が0才の仔ガメです。いやぁ、こう見ると大きくなったなぁ。
さて話を戻しまして、その新たな問題というのは、このようにぐんぐん
成長するホウシャガメの繁殖をこのまま続けていくと、動物園がホウシャガメで
溢れてしまうということ・・・
というのは冗談ですが、繁殖を続けることで将来的に十分な飼育スペースが
確保できなくなり、彼らのQOL(生活の質)を下げてしまう可能性があるのです。
そのため、今後は繁殖よりも仔ガメたちの健康的な成長と、そのデータの蓄積を
優先して飼育していく方針を取っていくこととなりました。
理想的な繁殖方法の確立を目指してまだまだ試してみたいことがないわけでは
ないのですが、絶滅危惧種であるホウシャガメのコドモを立派なオトナに
育て上げ、更に次の世代へ繋いでいけるようにしていくのも我々の重要な任務。
まだまだ試行錯誤のしがいはありそうです!
・・・一説によると、ホウシャガメがオトナ(性成熟)になるまで20年ほど
かかるというウワサも。先は長いなぁ!
(M)
2021年12月30日
ハヤブサが死亡しました
猛禽舎で展示していたハヤブサ(オス)が12月8日に死亡しました。
この個体は、2006年4月6日に愛媛県東温市で保護され、愛媛県立とべ動物園で飼育されていました。その後、2010年7月20日にとべ動物園から当園にやってきて、以来10年余り当園で過ごしてきたのです。最初に保護された時の年齢が不明なため正確にはわかりませんが、幼鳥でなかったことから考えても最低でも16、17歳くらいにはなっていたのでしょう。ハヤブサの寿命が野生では12~16歳程度と言われていますが、飼育下ではもう少し生きるそうです。
年齢的には、かなりいっていましたが死亡する数日前まで、エサのウズラ1羽を完食するくらいでしたので、急な死でとても驚きました。病理検査の結果では、腎炎と加齢による動脈硬化が死因とのことでした。
この子は、目がほとんど見えなかったのですが、あの展示場の空間ではいろいろな場所を把握していて、目の不自由さを感じさせない動きをしていました。また、野生個体であったものの、目の不自由さからか観覧通路側をあまり怖がる様子もなくフェンス越しのバットで水を飲んだり水浴びをしたりしていました。こんなに至近距離でハヤブサを観察できることはなかなかありません。
猛禽でありながら、そのつぶらな瞳がとても可愛らしく、お客様からもとても人気がありました。長い間、見守ってくださったみなさまありがとうございました。
写真:フォトサポーター提供
(K)
2021年12月28日
シークレットクイズ!
さあ開園だ!動物たちは元気かな?
ヤギたち、元気そう!
オタリア、元気そう!!
クサガメ牧場をぬけて・・・
オウギバト、コウノトリたちは・・・
な、なんだこれは!?
実はこれ、鳥インフルエンザ対策の防鳥ネットです。
「防鳥ネットってなに!?」と思う方もいるのでは?
今月始めに休園することになってしまった原因の鳥インフルエンザ。
この病原体は、渡り鳥が海を越えて持ち込んでしまうのが発生の原因とされています。
これらは、やはり鳥たちによる接触が主な感染経路です。
私たちも今、未知の病原体と戦っている最中で、耳にタコができるほど聞いた「ソーシャルディスタンス」ですが、動物たちの感染対策も基本は同じです。
ソーシャルディスタンスを保つことが大切になってきます。
しかし、鳥たちに「ソーシャルディスタンスをとってね」と言っても人語は話せませんので伝わりません。
そのため、毎年鳥インフルエンザが流行する冬は、病原体を持っている(かもしれない)野鳥からの感染を防止するために、野鳥が近くに来ないよう防鳥ネットを設置します。
いわゆる、「鳥界のソーシャルディスタンス」ですね!
大変見にくく、申し訳ありませんが、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
・・・そこで!この防鳥ネットがあるからこその楽しみ方をご紹介します。
①バードハウス前に行ってみる
②目を細めて、鳥の姿を探してみる
③形をみて、似ているものを連想してみる
・・・いいですか?ここで大事なのは想像力ですよ?
あらあら?ツルの恩返し?
こ、これは伝説のホウオウか!?
是非、写真を撮って、私にその想像したものを教えて下さい!
お待ちしております!!
(U)
2021年12月28日
ニホンリスの貯食スタイル
ニホンリスは貯食といって食べ物を色々な所に隠したり置いたりします。
クルミは大体巣に持ち帰っていることが多いのですが、他の与えているエサは巣に隠さず色々な所に置いてあることが多いようです。
例えば、ヒマワリはその場で食べることがほとんどですが、たまに
こんな感じで木の窪みに殻をむいた状態ではめ込んでみたり、
柵の間ににサツマイモをはめたり、
リンゴを木の間にはめ込み、
オレンジを枝の間に重ねたり、
すみっこにそっと並べて置いてみたり・・・
と、様々な貯食スタイルがあります。
皆さんもリスの展示場をご覧になる時には、ぜひ貯食されているエサを探してみてください。
(B)
2021年12月26日
裏ではこんなことしてました!
9月の終わりから工事にともない、
プレーリードッグは展示を休止していました。
みなさまにお目にかかることができない間、
プレーリードッグ達が裏(バックヤード)で
どんなことをして過ごしていたかご紹介します!
9月末から壁画工事で外に出られなくなってしまったので舎内で過ごすことが多くなり、
みんなで寄り添って餌を食べています。お団子のようですね。
11月は、秋も深まり紅葉のきれいな季節ですね。
たまにプレーリードッグも展示場の脇のスペースでお散歩を楽しんでいました。
(興味津々)
枯れ葉のオレンジとプレーリードッグの色合いがとってもよく合いますね!
枯れ葉にもぐったり、日向ぼっこをして各々過ごしていました。
外に出られることが少ないため、なかなか帰る気にならない様子で
連れ戻すのに一苦労でした、、、
そして、これから来る繁殖期に向けて舎内の群れのメンバーを入れ替えました。
プレーリードッグの繫殖期は1月から3月といわれています。
1頭のオスと1~4頭のメスによって構成された「コテリー」と呼ばれる群れで
生活しますが、繁殖期になると群れ同士で激しい闘争を行います。
安心して繁殖できるように、さらに負傷が最小限であるように、
群れの最小単位である「コテリー」を構成しました。
お見合いをして、相性がよさそうな個体を集めましたが、一緒に生活し始めた
2~3日はピリピリしていました。
今ではお互いを受け入れ、寄り添って寝るまでになりました。(一安心)
担当者はこれから来る繁殖期にむけ、期待とひやひやが押し寄せています。
ほんの少しですが、裏(バックヤード)での様子でした。
(I)
2021年12月16日
太陽の恋しい季節・・・
朝晩の冷え込みが辛い季節になりました…。
日中のポカポカ日差しを待ち遠しくしているのは
私達、人間だけではありません。
動物たちも同じです。
ジェフロイクモザルの展示場ですが、
午前と午後の陽射しの差が激しいんです(>_<)
午前中は↓のように展示場の半分くらいは陽射しがあたりますが、
午後になると↓のように全く当たらなくなるのです。
とても暗く、そして寒々しい感じになってしまい、
サルたちがどこいるかもわかりづらくなってしまいます。
そのため、特に陽のあたる午前中はジェフロイクモザルにとっても
貴重な時間になり、気持ちよさそうに過ごしている姿がよくみられます。
もう少し近づいてみると
とても気持ちよさそうですよね。
ちょっと横着して寝ながら食べる姿も…。
午後いちに枝葉を与えるので、それまでは展示場にいることもありますが、
それ以降は舎内に入ってしまうことが多いため、
全く姿がみえないということありますので、
ジェフロイクモザルの姿をご覧になるには午前中をおすすめします。
これからの季節、一段と気温が下がり、日中でも舎内にいる可能性が高めです。
現在、臨時休園中ですが再開した際は、ぜひ早めの時間にお待ちしています(^^)
(O)
2021年12月13日
グッバイ、ジャングル
ただいま絶賛改修工事中のオオアリクイ展示場ですが、
工事って何するの?
工事の間、アリクイたちはどうしてるの?
という皆さんの疑問の声が聞こえてくるような、こないような…笑
そこで今回のぶろぐでは、今世紀最大といっても過言ではないかもしれない(?)オオアリクイ舎の大変身の様子を少しだけお見せします!
まず、今回の工事の大きな目的は2つ。
・老朽化した展示場の壁画を補修して新しくすること。
・こちらも老朽化した獣舎の扉を新しいものに交換すること。 です!
改修前の壁画がこちら。
実はこの壁画は、以前この展示場を使っていたハナジロハナグマというアライグマの仲間の動物のままだったのです。
どおりで、うっそうとしたジャングルが描かれていたわけですね!
ではいよいよ工事開始です。
まずはこの壁を削り、補修をしてきれいにしていきます。
壁を削る際に発生する粉を防ぐため、一面シートに覆われた展示場。
この間、アリクイたちは1歩も外に出ることができないので、獣舎の中で過ごしてもらいました。
上の写真は本来なら我々飼育員が通るはずの場所、下の写真は左右の部屋を開放しているところです。
普段は使わない場所も使って、少しでも広いところで過ごしてもらいました。
(とはいってもこのわずかなスペース!協力してくれたアニモとアイチには感謝です)
展示場の壁が一旦きれいになったところで、次は獣舎の扉の交換工事です。
一口に扉の交換と言っても扉の枠ごとの交換なので周りのコンクリートも削らなければなりません。
その際にどうしても「ガガガガガガ!!!」と大きな音がでてしまいます。
そんな状況で部屋の中にいてもらうわけにはいきません。
なので今度は、2頭にはまっさらな壁の展示場のみで過ごしてもらいました。
この写真だと分かりにくいですが、いつもなら開いているシュートが閉まっています。
このように部屋にいてもらったり、逆に外にいてもらったり、たくさん協力してくれたアニモとアイチ。
工事を経て壁画は果たしてどうなったのか、そして壁画のデザインも気になるところですが、皆さんが直接見るより先にぶろぐでネタバレしてしまうのも悪いですよね…。
この続きは、現在行われている工事が終わり、動物園が再開園した後にしようと思います!
皆さんもうしばらくお待ちくださいね。
(待つのは嫌いじゃないR)
2021年12月11日
この木何の木気になる木?
タイトル的に園内に立っている樹木のブログだと思いきや、全然違うのです!!( ´∀` )笑
いや、嘘はついてないですよ?
ただ、木は木でも枝なんですよ(;^ω^)
自然動物園では、不定期でリスザルたちに枝木を与えています。
こんな感じのやつ
⇓⇓⇓
なぜ枝木を与えているのかと言いますと
これを片手に走り回ったり、噛んでもらったりして、退屈な毎日に刺激を与えようという作戦なのです(`・ω・´)ドヤ
また、枝を噛んだり、樹皮を剥いたりしてもらうことにより歯磨き効果も期待しています!!
樹種はその時々で色々なものを使用していますが、観察していると、リスザルたちの中ではお気に入りのものがどうやらあるみたいです。
私が見ていた感じですと、樹皮が剥けやすいのが人気が高いように思われます。
きっと剥くのが楽しいのでしょうね(*^-^*)
下の写真の様にきれ~いに剥いちゃいますよ!
それから、なぜだかわかりませんが、短いのよりも長い物の方が人気が高いような・・・
人気の物は奪い合いも時々始まります!
いつ与えるかは担当者次第ですが、枝木を与えているのを見つけたときは、リスザルたちがどんなふうに扱うのか、ぜひ観察してみてくださいね(^_^)
(G)
2021年12月06日
レントゲン撮影
レッサーパンダは健康管理のため、定期的にレントゲン撮影をしております。
レントゲン撮影することで、骨や臓器の状態を見ることができます。
このようにブナが餌を食べている間にレントゲンを撮ります。
撮れたものはこちらです!
今回のレントゲンで写っている範囲では特に問題ありませんでした。
2021年12月03日