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2021年08月の自然動物園ぶろぐ
カヤの実あげてみました!
行船公園内のカヤの実が下に落ち始めたので、拾ってニホンリスにあげてみました。
カヤとはイチイ科の植物で夏から秋にかけて緑色の実がなります。
中の種子は食用となり、和製アーモンドと呼ばれることもあるそうです(アク抜きを
して煎ってからでないと食べられないようですが・・・)。
もちろんリスたちにはそのままのカヤの実を与えます。
初めはあまり興味を示していなかったのですが、いつの間にかそれぞれ持って行って
食べ始めました。
外側の皮は剥がして中の実を食べます。
これから秋になってくると、リスの大好物であるクルミやクリ、松ぼっくりなども
あげていく予定です。
(B)
2021年08月30日
海の贈り物
世界で一番美しいカメとも呼ばれるホウシャガメ。
名前の由来にもなった、その美しい放射模様を刻む甲羅に必要不可欠なもの…
それはズバリ、「カルシウム」。
人間でも骨の形成に必要な栄養素としておなじみですが、カメにとっても体の
ほとんどを覆っている甲羅を形成する非常に重要な栄養素です。
そんなカルシウムですが、動物園では基本的に粉末のサプリメントをエサの
野菜にまぶして与えています。
(怪しい粉ではありません)
しかし、それでもやはりカルシウム不足は気になるもの。
サプリメント以外でも、何かカルシウムを補えるいい方法はないだろうか…?
そこで思い出したのは「牡蠣(カキ)殻」…あの「海のミルク」こと牡蠣が
入っていた殻には良質なカルシウムが含まれているだけではなく、そのまま
かじることでクチバシ(カメには歯は無く、代わりにカミソリのように鋭い
クチバシを持っています)の伸びすぎを防いでくれるという効果がある
という話。
それって本当?
そもそもあの固い牡蠣殻を、ホウシャガメがかじってくれるのでしょうか。
カルシウムの補給手段の検討というのもあるのですが、単純に好奇心もあって、
ちょっと試してみることにしました。
さて、そうと決まればじーっとしててもどーにもならない!
と、いうことで牡蠣殻が手に入らないか聞いて回ったところ、ありがたいことに
牡蠣殻と、なんとホタテの殻、アワビの殻まで入手することができました
(提供してくださった皆さま、ありがとうございます!)。
↑手に入った貝殻
これはもう夏休みの自由研究。
ホウシャガメは牡蠣、ホタテ、アワビの殻を食べるのか!?
というわけでまずは下準備。
最初に殺菌・消臭を兼ねて煮沸します。
調理室に磯の香りが漂います。
次に、天日干し。
しっかり日光に当てて乾燥させます。
さて、準備が整ったら、いよいよ与えてみましょう。
はたして食べてくれるでしょうか!?
まずは牡蠣殻から与えてみます。
<動画>
…食べた!
しかも試しにかじってみたとかではなく、バリバリと続けて食べていきます。
海の幸である牡蠣の殻をリクガメであるホウシャガメが食べている…
なんとも不思議な光景ですが、これだけかじってくれるのであれば使わない手は
ありません。展示場に牡蠣殻を置いておいて、必要に応じて自分から食べて
もらうことで、カルシウムを補う一助になるはずです!
ちなみにこの後ホタテ、アワビの殻を与えてみたのですが、すぐには食べて
くれませんでした。
しかしせっかくなのでしばらく展示場に置いて様子を見ることとします。
そしてしばらく置いていたものがコチラ。
ホタテは牡蠣殻ほどではありませんが、貝殻のフチの部分にかじられた跡が。
一方アワビの殻はというと・・・
ほぼ、無傷。
ビフォーの写真を撮っていなかったため正確には分かりませんが、
アワビの殻はさすがに固く、かじっていないようでした。
親ガメが食べるなら仔ガメにも!と思ったのですが、仔ガメに牡蠣殻は
固すぎると思い、仔ガメにはインコ、オウム用として市販されている
「カトルボーン」を与えてみました。「カトルボーン」とは「コウイカ」
というイカの甲羅を加工したものです。こちらも海の恵みですね。
さて、仔ガメたちの反応はというと…
みんな興味津々。
右上の個体はすぐにかじり始めました。
その後しばらく置いておくと・・・カルボーンは、こうなりました。
左が未使用品、右がケージにしばらく入れていたカトルボーンです。
右のカトルボーンの周辺がかじられて、ギザギザになっているのがわかると
思います。仔ガメたちも、しっかりかじってくれているようです!
結論を言えば、やはり与えるなら牡蠣殻がベストなようです。
牡蠣殻を与えることでクチバシの伸びすぎに効果があるのかまでは
まだ分かりませんが、少なくともカルシウムを補うことに関しては
一定の効果が期待ができそうでもあります。
ホウシャガメの展示場に貝殻が落ちている様子は一見するとちぐはぐに
感じられるかもしれませんが…これはホウシャガメにとって大切な
海の贈り物。ホウシャガメの健康のためだとご理解いただければと思います!
(M)
2021年08月25日
金メダルをあなたに
私たちに感動と興奮を与えてくれた東京オリンピック。
なんと日本の獲得メダル数は過去最多!!!
暗いニュースが多い中、その活躍が非常に印象的な大会となりましたね!
そしてまもなく東京パラリンピックも開催されるわけですがそんな中、自然動物園には金メダルのように輝くヒマワリの苗が届きました!
これは自然動物園を管轄するえどがわ環境財団のプロジェクトの一環で、区内の様々な場所でヒマワリを咲かせることで皆さんに元気と笑顔を届けよう!というもの。
財団のマスコットキャラクター、えどぴょんもご覧のように大喜びです!笑
皆さんも区内各所にちりばめられたヒマワリの花からぜひ元気と笑顔をもらっていただければと思います!
ちなみにヒマワリの花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめる」だとか。
皆さんが憧れているものって、なんですか?
(憧れているのは『楽器が弾ける人』のR)
2021年08月17日
みてみて寝姿
みなさんこんにちは!
夏本番になり暑い日が続いていますが、体調はいかがでしょうか?
毎日暑いので最近プレーリー舎ではエアコンをつけています。
涼しく快適に過ごせているのか、プレーリードッグ達の寝姿が
大胆かつ可愛らしいのでご紹介します!
ある日はお腹を上にして寝ていました。
もう一頭の枕にされています、、、。
プレーリードッグ達のすごいところは、担当者が掃除に入っても
しばらく起きないところです。
眠りが深いのか、よほど気にならないのか、安心しているのか。
これだけ熟睡できるのが羨ましいとさえ思ってしまいます。
しばらくして目が覚めてもこの体勢のまま担当者の様子を伺ってきます。
またある日は下敷きになって寝ているプレーリードッグもいました。
上に乗っている個体は目が開いていますが、この状態のままこちらの様子を
伺っています。(でも動きません)
最近で一番ニヤッとしてしまった寝姿がこちらです!
だんごになって寝ています。
こんなに暑いのに!
みんなで密集して寝るのが安心するようなのでこのままそっとしておきました。
真ん中の個体の顔、とっても癒されませんか、、、?
今回はプレーリードッグ達の寝姿についてご紹介しました。
江戸川区自然動物園のプレーリードッグ達は個性が強いので、
観察しているととても面白いですよ。
ぜひ、来園した際は表情や仕草などじっくりと見てみてくださいね。
紹介しきれなかった寝姿写真を載せておくので見てください!
( たわしじゃないですよ!)
(I)
2021年08月14日
ここにいますよ!!
こちらは猛禽類の展示場。
この展示場にはワシミミズクがいるのですが、
どこにいるでしょうか?
少し難しいので、少しよってみます。
見つけられましたでしょうか?
正解は↓
多くのフクロウ類は外敵から身を隠すためにじっとしていたり、
身体の色と模様が樹木に溶け込みやすくなっているため、
見つけづらいかもしれません。
夏場になると木の裏側にいくことが多いため、
涼しい場所を探しているのもあると思います。
昨年は下の写真の矢印がある木の裏側や木のくぼみにいる姿を
みることが多く見られました。
今年もここの場所にいる姿も見られますが、
手前の丸太と木の間にいる姿を多く見られます。
「何もいないねぇ」と言う声を聞かれることが多いですが、
色々な角度から見ていただけると、顔や背中がちらっと見えることが
ありますので探してみてください!!
ワシミミズクよりもいないと言われることが多いモリフクロウですが、
木の葉の中にいますので、こちらもよ~く探してみてください。
現在展示休止中のシロフクロウは、
バックヤードの涼しい獣舎ですごしています。
この暑さが落ち着くまでは展示はお休みになりますので
お待ちくださいね。
(O)
2021年08月10日
暑い夏の日、いかがお過ごし?
あつ~い
あつ~い!
あっつ~い!!
日が続いていて、足先からとろけてしまいそうなリスザル担当者です(+o+)
暑い地方の動物とはいえ、リスザルたちもさぞかし暑かろうと思い
何か涼めるものをあげようと思い立ち・・・
何がいいかなぁ
と、悩みに悩んでたどり着いたのは
「夏はかき氷でしょ!」
と、悩むほどでもないシンプルな答えを導き出した私…
というわけで、かき氷!
ではなく氷をプレゼントすることにしました(^^♪
それがこちら!
\ じゃっじゃじゃ~ん /
普通の氷ではなく中にオレンジを入れて凍らせてみました!
さっそくあげてみたところ…
始めは恐る恐る近づいてきていましたが、慣れてくるとつかんだり、
ぺろぺろと舐める姿も見せてくれました
ずっと見ていたらなんだか美味しそうに見えてしまって…じゅるり(笑)
いいなぁ~と思いながらまたあげようと思う一日でした(´ω`)
この日の帰りアイスを買って食べた(G)
2021年08月07日
QOL上げたい
皆さんこんにちは!
最近よく耳にするQOL、直訳すると生活の質という意味です。
今回はヤギ、ヒツジに対するQOL(=生活の質)を向上させる取り組みについてお話します。
まずはこちら。
ふれあいコーナーに突然現れた実家感あふれる玄関マット。
こちらはマットとしてではなく体をゴシゴシこする用のブラシです。
平たいので、お腹など広い範囲を擦るのに使用します。
そしてもう一つ、こちらはウマをブラッシングするためのブラシ。
このブラシは少し硬めなので、頭などをピンポイントでこすりたい場合に
使ってもらいます。
また、給餌方法も変更しました。
以前は乾草を床に置くだけでしたが、ヤギは本来低木の樹木から葉や枝をむしり取って
採食します。
その行動を引き出せるように、一部の乾草をヘイネットという
ウマなどで使用しているネットに入れて給餌するようにしました。
こうすることにより、少しずつしか乾草が引き出せないため
採食時間が伸び、暇な時間が減るというメリットもあります。
また、不定期ではありますがサルやワラビーで余った枝葉を
ふれあいコーナーの柱に括り付け、枝葉を引きちぎって採食できるように
しました。
タイミングが合えば枝葉を採食している様子が観察できるかもしれません。
その他にも、以前お伝えした定期的な削蹄(さくてい:蹄を切って整えること)や、
体重測定、血液検査なども行い、ヤギヒツジのQOL向上を目指しています。
↑採血の様子
ヤギやヒツジに関わらず、飼育係は日々動物がどうしたらもっと快適で
健康に長生きできるかを考えながらお世話をしています。
同じように見える展示場も前に来た時とは小さな変化があるかもしれません。
是非、その小さな変化を探してみて下さいね。
※気温や天候などにより動物が室内に収容されて見えないことがあります。
(Y)
2021年08月03日