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2018年11月の自然動物園ぶろぐ
世界アリクイの日
本日11月29日といえば、「いい肉の日」「いい服の日」「いい文具の日」などいろいろな記念日がありますが、実は『世界アリクイの日』にもなっているんです!!
現在、日本でオオアリクイを見ることができるのは、
江戸川区自然動物園
愛知県 東山動植物園
静岡県 日本平動物園
沖縄こどもの国
のわずか4園だけ。
そこで今年のアリクイデーは、各動物園で飼育員ならではのオオアリクイの写真・動画を公開し、アリクイの魅力を発信していこう!!という取り組みをしています!
それぞれの動物園で違う写真・動画を公開していますので、下のハッシュタグで
ぜひ探してみてください!
#世界アリクイの日
#worldanteaterday
#worldtamanduaday
#tamanduaday
#anodotamandua
#tamandua
#anteater
(anteater:アリクイの英名)
(tamandua:コアリクイの英名)
【大きな前足】
体長が130センチから150センチあるオオアリクイは、パワーもとても強く、
ヒトが動かせないような丸太なども簡単に動かすことができます。
(上の写真は、起きたばかりで部屋の照明が眩しいところ。太くて立派な前足が
目を覆うのに使われていますが…笑)
【大きな爪、手のひらのポケット】
オオアリクイといえば、エサとなるアリが住んでいるアリ塚を壊すための
大きな爪が特徴の1つです。
歩くときにはゴリラのような歩き方(ナックルウォーク)をするのですが、
大きな爪が手のひらを傷つけてしまうのを防ぐために、上の写真のように
手のひらに爪が収まるポケットがあります。
【怒るとこわい】
(手前:アイチ 奥:アニモ)
(左:アニモ 右:アイチ)
普段はのっしのっしと歩いているオオアリクイですが、怒ったときには立ち上がり、
武器である爪がついた前足を振りかざして威嚇をします。
特にメスの『アイチ』は少し怒りっぽい性格。
2頭をお見合いをさせたとき、オスの『アニモ』が近づくと上の写真のように
ケンカになってしまいました。
(ケガはありませんでしたのでご安心ください)
2018年11月現在、日本にわずか13頭しかいないオオアリクイ。
ぜひオオアリクイがいる動物園に足を運んでいただいて、
皆さんにたくさん応援していただければ幸いです!
ではさっそく、#世界アリクイの日 で写真探しの旅に出かけましょう!
今日は皆さんアリクイだらけの1日になりそうですね!笑
それでは!
ハッピーアリクイデー!!
(R)
2018年11月29日
動物用語ゼミナール
以前のぶろぐで、動物業界で伝わる業界用語についてご紹介させていただきましたが、今回は動物に関する、ある2つの言葉を皆さんにご紹介してみたいと思います。
動物について、もっと詳しくなりましょう!笑
(動物業界用語のぶろぐはこちら)
その言葉とは『適応放散(てきおうほうさん)』そして『収斂進化(しゅうれんしんか)』です!
うーんかなり難しそうな言葉ですね…
それではどういう言葉なのか、解説していきます!
『適応放散』とは、先祖が同じだった動物が周りの環境に合わせて多様な姿・形へと進化していくことをいいます。
例えば、かつて地上を移動するのみだった恐竜が、体が大きくなったり、翼が生えて空を飛べるようになったり、魚のようなヒレができて水中で泳げるようになったりしました。
さらに、鳥が住んでいる地域やエサによって、彼らが持つクチバシは様々な大きさ・形へと進化していきました。
(↑自然動物園の四天王?笑)
これらが『適応放散』です。
そして『収斂進化』とは、分類学上は全く異なる生き物にもかかわらず、似た環境に住んでいることで似たような体の仕組みをもつことです。
例えば、当園にもいるオオアリクイ。
オオアリクイは中南米に生息している動物ですが、遠く離れたアフリカに生息し、分類上も遠い種類であるツチブタという動物もアリクイと同じようにアリを食べている動物です。
その結果、両者ともに細長い顔、強力な爪、長い舌、というアリを食べるのに適した特徴を持つようになりました。
これが『収斂進化』です。
さて、今日の授業はここまで。
皆さんまた一つ賢くなりましたね!!笑
長い時間をかけて進化していった生き物たち。
今回の内容は少し難しいことばかりだったかもしれませんが、たまには何億年という生き物の歴史に思いをはせてみませんか?
(R)
2018年11月23日
お待たせしました!
先月12日から補修工事のため展示をお休みしていたワタボウシタマリンが
展示場に帰ってきました!
展示場の壁の塗装と止まり木の入れ替えを行っていました。
塗料のにおい等の関係で塗装工事が終わってからもしばらく待ちの状態でした。
その間、タマリンたちはどうしていたかというと…
このようなケージで2頭一緒に過ごしていました。
移動した最初は怖かったからか、巣箱からなかなか出てこない日も…。
ところが、展示場に戻ってからはすぐに新しい止まり木の間をジャンプしたり活発に
動いています!
仲良く過ごす2頭に会いに来てください!
(H)
2018年11月10日
何食べてるの?
皆さん深まる秋をいかがお過ごしですか?
ぼくはもっぱら食欲の秋ですが(笑)
動物たちにも寒くなる冬に向けてモリモリと食べさせて体力をつけてもらっています。
たくさん食べるといえば、カミツキガメはどんな物を食べているか知っていますか?
有名な動物ですが、怖い・凶暴というイメージが先行してしまっているかと思います。
お客様からも、そのような声をよく頂きます。
今回は食欲の秋という事で、どんな物を普段食べているのか見てみましょう!
怖いイメージが少しでも変わればいいなと思います。
カミツキガメはアメリカ大陸の北米~中米にかけて生息しています。
食性は雑食で、甲殻類や貝、虫や哺乳類、魚などの生き物の他に水草などの植物質のものもよく食べているそうです。じつは獲物を捕らえるのが、あまり得意ではないので
普段は水草なんかを食べて飢えをしのいでいるんだとか…
少し意外な一面じゃないですか?
動物園ではどんな物を食べているのかというと…
ザリガニ
小魚のモツゴ
主にこの2種類のエサを与えています。
たまに水草をブロックに挟んであげる事もあります。ユラユラと動くので気になるのか
意外によく食べてくれます。
食べる姿はこんな感じ
ジーっ
あ~ん
パクリっ!!モグモグ…!
動画も用意しました!ぜひ見てください!
どうでしたか?意外にも餌の採り方はそーっと食べます。
自然動物園のカミツキガメは臆病なところがあって、通常の食べ方よりもゆっくりと
採食します。
特に与えている物の中では、ザリガニが大好きです。
これから寒くなってくるので、なかなか姿を見れなくなってしまい、担当者としては
寂しいです。
来年の暖かい季節になったら、動物園のカミツキガメに会いに来てください!
運が良ければ、餌を食べているところが見れるかもしれませんよ~!
J
2018年11月08日
へい!そこのキミ、乗っていかない?
江戸川区自然動物園の正門をくぐると1番最初に出会う動物。
それがペンギンです!
正確には『フンボルトペンギン』という種類のペンギンなのですが、『フンボルト』とは一体何なのか、考えたことはありますか?
これは、生息している地域のすぐ横を、ドイツのフンボルトさんが見つけた『フンボルト海流』という海の流れが通っているから、なんです。
※海流は赤丸のあたりを通っています。
フンボルトペンギンが生息しているのはペルーやチリなどのいわゆる南米の地域。
実は暖かいところに暮らしているんです。
寒い地域にいると思われがちなペンギンですが、実は北極には1匹もペンギンはいません。
では反対側の南極はどうかというと、ここにもたったの2種類しか生息していません。
その2種類というのは皆さんおなじみのコウテイペンギンと、某交通系ICカードのキャラクターのモデルとなっているアデリーペンギンの2種類です。
他のペンギンたちは極地以外で暮らしている、というわけですね。
(ちなみにペンギンは全部で18種類!皆さんは全部言えますか?)
日本の夏は暑いですから、ペンギンたちは大丈夫なのかと心配したことがある方もいるかもしれませんが、このぶろぐを読んだ皆さんはもう安心してペンギンをご覧になれるのではないでしょうか。
(季節はもうすぐ冬ですけどね。笑)
ところで、最近巷ではフンボルトペンギンのとあるポーズが話題になっているそうですね。
なんでも、あの高級車に似ていることから『フンボルギーニ』と呼ばれているとか…。
見た目といい、語呂といい、考えた人天才だ!笑
(R)
2018年11月07日