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2018年07月の自然動物園ぶろぐ
輝け!ホウシャガメ5兄弟
最近は暑さのため展示を休止しているホウシャガメの仔どもたちですが、
バックヤードですくすくと成長中です!
これは、つい最近撮影した日光浴中の写真です。
写真の中央に写っている一回り小さい仔ガメが今年の2月生まれの個体です。
ホウシャガメに限らず、カメが硬い甲羅をつくるためには
太陽光に含まれている紫外線が必要不可欠なので、
時折このように日光浴をさせているのです。
…あれ?この話、以前にも読んだことがあるような?
そうです。実は昨年の7月13日の記事「太陽の光の中で」でも
同じく日光浴について書いています。
(覚えていて下さった方、ありがとうございます!)
その記事の中で使っているのがこの写真↓
当時はまだ4兄弟だった彼らが入っている洗面器、
これは最初にお見せした写真で使っているものと同一のものです。
比べてみると…
この1年間でかなり大きくなったのが分かりますね。
暑さが落ち着く秋ごろにまた展示を再開し、より大きくなった仔ガメの姿を
お見せしたいと考えていますので、今しばらくお待ちください!
(M)
2018年07月27日
南の国から~’18 姉妹~
自然動物園の少し奥にある、ベネットワラビー展示場。
カンガルーと間違われてしまうことが多い彼らですが、
れっきとした『ワラビー』ですからね。笑
さて、自然動物園で
ワラビーが展示されるようになったのは1989年のことです。
その前の年の1988年に、
オーストラリアにある現在のセントラルコースト市(旧ゴスフォード市)と
江戸川区が姉妹都市になったのがきっかけでした。
(聡明な江戸川区民の皆さんはもちろんご存知でしたよね?)
そして1989年3月、ゴスフォード市から
ワラビーが計6頭(オス3頭 メス3頭)
友好の証に江戸川区自然動物園へ贈られたのです。
江戸川区と旧ゴスフォード市との関係については、
展示場の端にちょこんとある
こちらの看板に詳しく書かれていますので興味がある方はぜひ。
動物園と『オーストラリア』の深い関係は
こんなところからも垣間見えます。
ワラビー展示場には
オーストラリアの有名な観光地である、あのエアーズロックが…!
これを見れば、
まるでオーストラリアにいるかのような感覚を味わえますよ!
(※個人差があります)
ちなみに、自然動物園を管轄する『えどがわ環境財団』の大人気ゆるキャラ、
『えどぴょん』も実はワラビーがモデルとなっています。
親友がお腹のポケットに住んでいる…?
うーん、なるほど。。。笑
それはともかく、
えどぴょんはたまにイベントなどに来てくれますので、
もし会えた際にはオーストラリアの現セントラルコースト市にも
思いを馳せてみてください。
あ、言い忘れました。
動物園にいらっしゃって、もしあの看板をご覧になるときは
サングラスがあったほうがいいかもしれませんねえ。
かなり光り輝いてますので…笑
(R)
2018年07月26日
縦の柵はあなた、横の柵はわたし
先日のぶろぐで
外でも、部屋の中でもぺろぺろ舐め合っているものの、
一緒にすると威嚇してしまうオオアリクイの様子をご紹介しましたが、
↓↓↓
そんな彼らの後押しをすべく、
あるものを展示場へ導入しました!
そのあるものとは…?
じゃん!
新しい柵です!
これまでよりも高さの低いものを用意しました。
だいたい高さは1メートルくらい。
柵越しにオオアリクイを見るとこんな感じになります。
初めて見る黒い柵に、若干驚いているアイチ。
(オオアリクイは驚いたり怒ったり感情がたかぶったときに
背中や腰の毛がぶわっと立つのですが、少し毛が立っているのが分かりますか?)
ちなみに、その日のうちに柵には慣れてくれたのでご安心ください。
このくらいの高さであれば、
きっといままでよりもスキンシップがとれるようになるはず!
あんなことや…こんなことや…はたまたそんなことまで…
おっと、いかんいかん! あやうく話が脱線するところでした!笑
縦と横で織りなす柵は
いつか私たちの心を暖めうることになるでしょうか?
皆さん、乞うご期待です!!
(七夕のお願いを『オオアリクイが仲良くなれますように』
にすればよかったと後悔しているR)
2018年07月19日
モルモットの去勢(きょせい)
こんにちは。自然動物園の獣医です。
皆さまが普段、ふれあいコーナーでふれあっているモルモットたちは
ほぼ全てが雌です。
自然動物園には100頭以上のモルモットがいて、これらをいくつかのグループに分け
グループごとに1つのケージで管理しています。
この中に雄がいると、繁殖(はんしょく)の管理ができないため
雄はグループに入れずに個別に管理し、今まではふれあいコーナーに出すことも
ありませんでした。
そこで、今回、雄に不妊手術をして、雌と同じグループに混ぜて、ふれあいコーナーに
出そうということになりました。
雄の不妊手術のことを『去勢(きょせい)』と言います。
去勢は雄の『精巣(せいそう=精子を作ったり、雄のホルモンを出したりする器官)』
を取り除く手術です。
手術と言っても、皮膚をほんの少し切って精巣を取り出し、『精管(せいかん=精子の
通り道で、この管で精巣は体とつながっている。)を』結んで精巣を切り取るだけです。
イメージはこんな感じです。↓
出血もほとんどありませんし、30分程度で終わります。
(もしも獣医の方がこれを読んでいらしたら、30分もかかるの?!と思われる
かもしれません。私はまだまだ新米なのです。)
麻酔からも10分程度で目覚めます。
麻酔でこのように寝ていると・・・
目が覚めたときには・・・
なんだか少し、下半身が軽いかもしれないですね。
今回はこの個体を含め5頭のモルモットを去勢しました。
自分の身におきたことを知っているのかわかりませんが、どの個体もまだ
ほんの少しテンションが低いです。
近いうちに、この雄たちもふれあいコーナーにデビューして
皆さまにふれあっていただけるかもしれません!!
(V)
2018年07月16日
あっち!こっち!あっち!
夏本番?!といった天候が続いていますが、みなさん体調はいかがですか?
オタリアの展示場ではこの日、2頭が大忙し(笑)
『右~!』
『前~!』
『左~!』
飼育係が指示をして動いているわけではありません(笑)
2頭がこんな動きをしていた原因は・・・
クロアゲハ!
ひらひらと飛んでいるチョウが気になって追いかけていたんです!
追いかけて動く『きらり』と『ちゅら』を動画でどうぞ!
ペンギンたちもチョウを見上げながら追いかけていることもあります!
この季節ならではの行動を観察してみてください(^^)
(H)
2018年07月13日
うちの子のほうがかわいいんだから!
自然動物園ぶろぐで何度かお伝えしてきたオウギバトのヒナが
ついに、ついに7月6日に巣立ちを迎えました!
(担当Rは休みでその瞬間を見ることはできず…泣)
6月7日の孵化からぴったり30日間、
両親のたくさんの愛をもらってすくすくと成長したヒナは
こんなに大きくなりました。
お隣にいるのはお母さん。
こちらは左からお父さん、ヒナ、お母さん。
(担当のくせに外からの写真ですみません!どうかご勘弁を!笑)
皆さんがこのぶろぐを読むころには
もっと大きくなっているかもしれません!
日中は↓下の写真のような形で
展示場の木の陰に隠れていることも多いかもしれませんが、
ヒナがこれから外の世界を知っていく様子を
ぜひご覧いただければと思います。
そして、以前から園内に展示されていたオウギバトの巣ですが
オウギバトたちが今回の子育てで使用していたものが登場!!
(テレビ風に言えば、『あのヒット作、早くも地上波初放送!』
といったところでしょうか笑)
「あの子がこの巣で大きくなったのねえ」
と感慨深くなっていただければ嬉しいです。笑
「ヤギのきなこちゃんがかわいい?? 負けないからなー!!」
(R)
2018年07月12日
なんで?クサガメ??
みなさん、最近暑くて辛いですね…
ぼくも毎日、自分のかく汗の量に自分で引いています(笑)
でも気温が上がる季節の方がいい動物達もいます。そう!爬虫類たちです!
知っている方も多いかとは思いますが、爬虫類の仲間は自ら体温を上げたり下げたりすることができません。なので、暖かい季節の方が活動的です。
今回はその仲間であるクサガメについて書きたいと思います。
クサガメ達、日の当たる時間帯にはよく日光浴をしています。
タイトルにもしたとおり、なぜクサガメというか知っていますか?
草を食べるから?それとも、草によく隠れるから?
なぜでしょうか?
実は臭いからなんです!!ちょっとヒドイ名前かもしれませんね…
でもいつもくさいわけじゃないんです。
ではいつその匂いを出すのかというと、自分の身に危険を感じた時に出します。
そうすることで外敵に襲われた時に、食べられるのをためらわせているのではないかと
考えられているんです。
その匂いはなんというか…生ごみとも違う強烈な刺激臭がします。
どこから出すのかというと、足の付け根の辺りに穴が開いていてそこから分泌します。
小さい穴がお分かりになるでしょうか?
このようにちゃんと穴が空いています。
ちなみに野生の個体の方が強い匂いを出すそうです。風にのって少し離れた人の所まで
届くほどだそうです。すごいですね…!
逆に飼育している個体はそれほど強いものではありません。すごく人馴れしているカメだと匂いを発しなくなる個体もいるそうです。多分飼い主が危なくないと思ってくれているのかもしれませんね!
今回はクサガメのユニークな名前の由来についてお話させて頂きました。
これを機に「クサガメ牧場」にいるカメ達をゆっくり観察してみてください!!
(J)
2018年07月11日
星に願いを
7月7日は七夕。
年に一度、天の川を挟んで離れ離れになった織姫と彦星が会える日です。
七夕の日には短冊に願いを書いて、
笹に飾るとその願いが叶うといわれていますよね。
皆さんはどんなお願いをされるでしょうか。
笹といえば自然動物園の人気者、レッサーパンダ。
しかしながら、
彼らにとって笹は飾るものではなくて毎日のエサなので
おそらく七夕の日もいつもと変わらず、お願いすることもなく、
ムシャムシャと食べているのではないかと思います…笑
ところで、レッサーパンダの『レッサー』とは何のことだか、
考えたことはありますか?
『Lesser』には、小さい・少ないといった意味があります。
では何と比べて小さいのか。
読者の皆さんの中にはもうすでにお分かりの方も多いかもしれませんが、
答えは『ジャイアントパンダ』です。
でも実は、
先にパンダと名前が付いたのはレッサーパンダのほう、
ということはご存知だったでしょうか?
先に発見されて『パンダ』という名前が付いたにもかかわらず、
後から発見されたジャイアントパンダのほうが有名になってしまった結果、
「じゃあ先に見つかったあの子、『小さいほう』にしよっか!」
となってしまったのです。
昔の人も、最近のシャンシャンの大ブームと同様に
ジャイアントパンダに夢中になっていたようですが、
レッサーパンダがちょっとかわいそうですね。笑
ちなみに、『パンダ』というのは
レッサーパンダが暮らすヒマラヤの現地の言葉で
『竹を食べる者』という意味の『ネガリャポンヤ』の『ポンヤ』が
由来とされているそうですよ。(諸説あり)
普段何気なく聞いている動物の名前も、
深く調べてみると面白い発見があるかもしれません。笑
え、わたしは七夕に何をお願いするのか、ですか?
それはもちろん、
『おいしいごはんがたくさん食べたい!』
『世界の平和と動物たちの幸せ』ですよ!!
(R)
2018年07月05日
くちばしの話
ふれあいコーナーでみなさんに触れあっていただいているチャボたちですが、
時々、くちばしを切っています。
くちばしって切らないとならないの?
と思われるかもしれません。
もちろん、くちばしは地面をつついたりして生活のなかで自然と短くなるものですが、
時々伸びすぎてしまいます。
くちばしが伸びすぎると餌が食べづらいですし、チャボたちは、お互いをつつく習性
があるため、長すぎるくちばしはケガにもつながります。
そこで、くちばしが長くなってきたかな、と思うと職員が切っています。
たとえば、この個体は上のくちばしがかなり伸びています。
ニッパーで先を切ります。
ヤスリで整えます。
さっぱりしました!
ところで、くちばしを切って痛くないのでしょうか。
そもそも、くちばしとはどういう構造をしているのでしょう。
くちばしと言っても、自然動物園にいる鳥だけでも、サイチョウのナナちゃん、
ふれあいコーナーのコールダック、猛禽類などなど、色々ですね。
それぞれ構造が若干異なりますが、基本として、くちばしとは
切歯骨(=せっしこつ、上の前歯が生えている骨)と下顎骨(=かがくこつ、下あごの骨)に対して、角質層が厚く発達したものです。
つまり、中には骨があるのです。
骨があるということは、その周囲には血管や神経が通っていますので、切れば痛いですし、出血します。
ただ、自然動物園では、血管や神経の通っていない先しか切りません。
ですので、鳥たちは痛みを感じていないはずです。
その証拠に、職員の膝の上でこんなにリラックスしていますよ。
(V)
2018年07月02日