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- 2019年12月
新川の渡り鳥
12月27日(金)撮影
今年もあと5日、強風が吹く寒い日です。
今の季節は花も少ないので、新川の渡り鳥に逢いに来ました。
水鳥は寒くないのでしょうか。
新川千本桜が開花するまでは、ぜひ冬鳥を楽しんでください。
全身真っ黒のオオバンが気持ちよさそうに泳いでいました。
オオバンは夏を北海道で過ごし、冬になると本州以南に飛来します。
北海道では夏鳥、新川では冬鳥です。
オオバンの冬毛です。
背中からお腹まで素敵な灰色になります。
目の後ろに黒い斑点があるのでユリカモメであることがわかります。
ユーラシア大陸北部、イギリスやアイスランドで繁殖し、冬はヨーロッパ、アフリカ、インド、東南アジアに南下し、日本では北海道から南西諸島まで広い範囲で越冬します。
小型のカモメ類の大半がユリカモメです。
半年ごとに地球を半周できるのも、この丈夫な翼があるからです。
今日も新川の上を元気に飛び回っていました。
キンクロハジロ(上)とホシハジロ(下)のツーショットです。
キンクロハジロはユーラシア大陸北部、シベリアなどで繁殖し、冬になると北アフリカや中華人民共和国などで越冬します。
日本では九州以北で越冬しますが、北海道では少数が繁殖します。
虹彩が金であることが和名の由来です。
ホシハジロはヨーロッパからシベリア(バイカル湖)の間で繁殖し、アフリカ北部、中近東、インド、中華人民共和国などで越冬します。
頭部から頚部まで赤褐色であることから♂であることがわかります。
体長21㎝位のハクセキレイは、昔の葛西では見ることが出来ませんでしたが、近ごろはよく見るようになりました。
ロシア沿海地方やカムチャッカ半島などの主に生息していた留鳥で、日本では北海道や東北地方など北部でしか繁殖していなかった鳥ですが、20世紀後半から関東や中部地方でも繁殖が見られる普通種になっています。
それで葛西でもふつうにみられるのですね。
世界中の鳥類は葯1万種います。
日本では約600種が見られ、江戸川区では200種以上の鳥類が確認できるそうです。
新川では? 皆さんも探してみてください。
2019年12月27日
フラワーガーデン、冬のバラが楽しめます
12月19日(金)撮影
お正月が近づき、花屋さんではシクラメンがたくさん並んでいますが、フラワーガーデンでは寒い中でバラが綺麗に咲いています。
5月に紹介しました初夏のバラと比べると種類も数も少ないですが、閑散としたバラ園でひっそりと咲いているバラ達と語り合うのも風流です。
今日咲いていたバラをご紹介します。
黄色いバラは「ヘンリーフォンダ」です。1995年にアメリカで作出されましたハイブリットティです。黄色系のバラの中では最高品質のひとつとされています。咲いても色あせないのが魅力だそうです。往年の名俳優ヘンリーフォンダが黄色いバラを愛したことに因んでその名がついたとか。
「ゴールドバニー」は1978年にフランスで作出されたフロリパンダです。やわらかく波打つような花弁が素敵です。
「ニコロパガニーニ」は1993年にフランスのメイアン社が作出した真紅駐輪のフロリパンダです。花持ちがよく強健で育てやすいバラです。
「リオサンバ」は1991年にアメリカで作出されました。花色が黄色・オレンジ・朱色と変化する賑やかなバラです。
「銀嶺」は1990年に日本の京成バラ園芸が作出したフロリパンダです。名前の通り雪のように白い花は、今の寒い季節に似合いそうです。香りがとても良いバラです。
「クイーンエリザベス」という名前がぴったり合う立派なバラです。1954年にアメリカで作出されています。グランディフローラ系統の代表的なバラです。
冬のモナコ妃も気品があります。会いに行きましょう。
外にも蕾が沢山ついたバラが見られます。お正月くらいは充分楽しめます。
寒いですので暖かい服装でお出かけください。
アクセス:都バス「臨海28甲」「葛西24」で「総合リクリエーション公園」下車
「シャトルセブン」も停車します。
2019年12月19日
平成庭園、秋から冬への移ろい
令和元年も半月余りとなり、街はXmasとお正月の準備でにぎやかですね。
行船公園内の平成庭園も衣替えに入りました。
冬の平成庭園には、雪吊りが欠かせません。
池の奥に4本の松があり、手前が低く奥が高く植えられているのは、雪吊りの高さを意識して植えたのでしょうか。
平成庭園の雪吊りは、開園した平成元年(1989年)から毎年作られています。
雪吊りといば金沢の兼六園が有名です。明治時代に「セイヨウリンゴ」が北米から入り、東北方を中心に寒い地方で農業として盛んになりました。そして風雪によりリンゴを沢山つけた枝が折れないように、縄で枝を支える「リンゴ吊り」がつくられます。
「 雪吊り」は「リンゴ吊り」を応用したもので、兼六園では裾回し(ブチ)は作らずに直接松の枝を荒縄で吊りこみます。これを「兼六園式」雪吊りと言います。北陸の雪は湿っぽく重いのでしっかりと作ります。
上の写真は、12月4日「㈱鈴嘉植木」の職人が松を眺めながら、今年の雪吊りの構想を練っている場面です。12月6日に完成しました。
左の松の幹近くに、帆柱(ほばしら)と呼ばれる竹が真っすぐに建てられました。これが雪吊りの主柱です。
平成庭園の石庭にも松があり、雪吊りが作られました。東京では兼六園のように豪雪は降りません。雪吊りも実用的な「兼六園式」から派生した装飾的な「北部式」「南部式」が使われます。平成庭園では「南部式」を採用しています。
「兼六園式」と「北部式」「南部式」を雪吊りの基本三様式と言います。北部式と南部式はさほど変わりません。
南部式では、頭飾りは「バレンや纏」といわれる吊り縄を編み込んだ装飾がされています。「北部式」の頭飾りは「ワラボッチ」といわれるワラやコモを編み上げて造った飾りが使われます。
南部式の「裾回し」です。竹の骨組み(バチ)を取り付け、先端のブチに棕櫚縄(シュロナワ)をまわし、それに吊り縄を結んでいます。
北部式の「裾回し」はバチを傘の骨のように取り付け、先端のブチに割竹を回し、吊り縄を結びつけます。
裾に棕櫚縄を使っていれば「南部式」、割竹を使えば「北部式」と覚えてください。
小石川後楽園では「北部式」、浜離宮恩賜公園では「南部式」、芝離宮恩賜公園では「兼六園式」を使用しているようです。
雪吊りは、どこの公園でも3月中旬くらいまであります。
この冬は、雪吊り巡りでもいかがでしょうか。
南部式と北部式の由来は、東京都建設局旧南部公園緑地事務所と旧北部公園緑地事務所が、兼六園方式から独自に派生させたものとか。
2019年12月13日
江戸川区内紅葉の見どころ③行船公園・豊田神社 外
12月に入りました。季節は冬でしょうが景色はまだ秋ですね。紅葉がサクラ・ケヤキからモミジ・イチョウと替わる季節です。
行船公園内の平成庭園もすっかり秋景色になりました。池のカルガモも大きくなりました。
行船公園を南北に宇喜田公園に抜ける園路です。イロハモミジが色づいてきました。
もう少し寒くなると、真紅になります。
行船公園の西、舩堀街道はトウカエデの街路樹が並木となっています。トウカエデは紅葉に個体差があり、緑から橙そして赤と様々です。なぜか、西側の紅葉が毎年遅れます。
新川千本桜もソメイヨシノはほとんど葉を落としましたが、左岸のアマノガワ(天の川)が紅葉の盛りです。八重桜は開花も遅いだけに紅葉も遅れるのでしょうか。
清新町町緑道のオオモミジです。すっかり紅葉しました。
太陽の下では、光の加減で様々な色を見せてくれます。
左近通りのケヤキと新左近川親水公園のオオシマザクラが作る、「紅葉のトンネル」も葉が少なくなりましたが、散策する方々は減りません。四季を感じさせてくれる絶好の場所です。
新長島川親水公園の秋です。左のパーゴラ上の赤い植物はピラカンサです。
この時期、区内随所でピラカンサの真紅の実が映えます。
旧下鎌田村の鎮守であった豊田神社の大ケヤキ(左)とイチョウ (イチョウ)も紅葉が進んでいます。このケヤキは樹齢200年といわれる神社の御神木で、高さ23m幹径1.5mの大木です。
大ケヤキと言えば、二之江神社の大ケヤキでしょうか、葉はほとんど落ちましたがたかさ20m幹径1.5mの大木です。樹齢は500年といわれています。
陣屋橋通りから今井街道まで1800m続く「銀杏(いちょう)並木通り」の黄葉です。
平和橋通りの街路樹に見えますが、小松川境川親水公園のイチョウです。青空に黄色が美しく映えます。えどがわ環境財団の入るKTビルの北です。
今年というより、近年の紅葉は遅くなる傾向です。数年前まではサクラの紅葉は11月中旬には終わっていました。今年は12月になってもまだ紅葉が見れます。
地球温暖化の影響でしょうか。
美しい日本の四季を、子々孫々の時代まで残していきたいですね。
2019年12月06日